[レビュー]ゆうめい『巛』

誰だって自分自身が基準であり、どれだけ自分自身を客観視したところで、それは主観の延長線上に位置している。自分以外の多くの他人と生きてゆく社会の中で、決定的な正解は存在しておらず、それは人と人との関係により変わってしまうものだ。

第27回 下北沢演劇祭で開催された下北ウェーブ2017に『​弟兄』で参加していた「ゆうめい」。昨年4月に新宿眼科画廊で上演された『〆』、そして9月に横浜STスポットで再演された『弟兄』を経て、早くも下北沢に戻ってきた。時間と空間を歪ませるような転換や、淡々と物事が進んでいく展開は、これまでと変わらないけど、これまでとはなにが決定的に違う。

タイトルは「かわ」です。
割と若い方々が三途的な川を前に、眺めたり渡ろうとしたり
「やっぱこえーわ」となって帰宅したりする話をします。
渡る前にも後にも、どの場所でも安心して過ごせるきっかけに少しでもなれますよう作っていけたらと思います。
お願いします。

公式サイトより

『巛』と書いて「かわ」と読む、今でこそ川を渡る行為はありふれた日常だけど、川を渡るのが命がけな時代もあった。そして、ひとたび大雨が降れば、今でも川は人にとって大きな脅威となり得る。当たり前の日常が当たり前ではなくなる瞬間は、いつやってくるのかわからない。

正直な話、この作品で何を伝えようとしているのかハッキリとした答えは見つかっていない。そう、誰にでも当てはまるような答えは存在していない、そのことを伝えようとしているのかもしれない。

私が観たのは3月2日15時からのプレビュー公演、19時半から1回目が上演され、3日・4日と合計5回上演される。あなたはこのお芝居を観て何を思うだろう。この3日間はソーシャルメディアという川に流れてくる、このお芝居の感想に注目したい。

ゆうめい
『巛』

[作・演出]
池田 亮

[出演]
古賀友樹
児玉磨利
小松大二郎
田中祐希
深澤しほ
森山智寛

[上演日時]
3/2(金) 15:00★、19:30
3/3(土) 15:00、19:30
3/4(日) 13:00、17:00
★プレビュー公演 各回より1000円引き

[料金]
全席自由 日時指定 整理番号付
前売 3,000円 当日 3,200円
U25 2,000円

[公式サイト]
https://www.yu-mei.com/kawa

[公式Twitter]
https://twitter.com/y__u__m__e__i