「いじめ」という行為・言葉は、人にとって受け止め方が大きく異なる。しかしこの言葉を語るときに最も優先すべきは、その行為を受ける側になってしまった人の言葉そして考えである。

このお芝居『弟兄(おととい)』は「いじめ」を題材にしている、しかも、作・演出を担当している池田亮氏が受けたリアルを上演している。役者さんの表現もあってかコミカルで笑いが沸くシーンも多い、しかし、これがリアルの話しだと考えると笑ってはいられない。そこにあるのは悪夢以外の何物でも無いからだ。

リアルベースでありながら、そのリアルに直面した際における自らの想像、そして少しの創作。リアルをそのまま見せるだけでは伝わらない、ユニークな手法でそのリアルを伝えている点も目を引く。

1時間とちょっと、『​弟兄』と題したお芝居は幕を下ろした。でも、この話の根底にある思いは全く終わりを迎えていない。様々な思いが渦巻く中、演劇という形に昇華させた才能はすばらしく、演劇の街・下北沢でこのお芝居を上演した価値は極めて大きい。まだまだ先へ、とにかく前へ進んでもらいたい。

「下北ウェーブ2017」、とんでもない才能との出会いが待っていた。ゆうめい『弟兄』は明日2月3日14:00の回と、この企画のラストとなる2月5日17:00から。


第27回 下北沢演劇祭
下北ウェーブ2017

ゆうめい
『​弟兄』

[作・演出]
池田亮
[出演]
石川琢康
岡戸祐子
古賀友樹
鈴木もも
中村亮太
宮岡有彩
小松大二郎
田中祐希
[上演日時]
2/2(Thu) 19:00
2/3(Fri) 14:00
2/5(Sun) 17:00
[料金]
全席自由 / 前売・当日 \2,000
[予約]
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