2022年3月に開業し先日1周年を迎えた京王電鉄・井の頭線高架下の商業施設『ミカン下北』のブランド・ロゴデザインが、世界三大デザイン賞の一つである「iF DESIGN AWARD 2023」のCommunication部門において、「iFデザインアワード」を受賞しました。
iF DESIGN AWARDは、ドイツ・ハノーファーを拠点とするインダストリー・フォーラム・デザイン・ハノーファー(iF)が1953年から主催しているデザイン賞で、“Red Dot Design Award”、“International Design Excellence Awards(IDEA) ”と並び「世界三大デザイン賞」といわれています。今回受賞したCommunication部門はブランド戦略、ロゴデザイン、コミュニケーションデザイン等の功績に対して授与される部門。今年は世界56の国と地域から、約11,000件の応募の中から選出されました。
ミカン下北の受賞に際し「iF DESIGN AWARD 2023」は、日本における駅前開発はどこも似たような施設で個性に欠けるものが多い中、東京のサブカルチャーの中心地である下北沢において、下北沢の個性をより育み街をさらに盛り上げる強いブランド力を持った、新たな文化発信地を想像することをミッションに掲げ既成概念にとらわれない発想を支援した、と評しています。
ちなみに『ミカン下北』のブランドデザインの受賞は今回が2回目で、同じく世界三大デザイン賞の一つである「Red Dot Design Award 2022(2022年レッド・ドット デザイン賞)」において「Red Dot Award」を受賞しており、二冠達成という快挙を成し遂げました!
ちなみに『ミカン下北』のブランドデザインを手がけたクリエイティブ集団Konelは、以下のようにブランドについて解説しています。
ミカン下北は、京王電鉄が開発を進めてきた下北沢駅前の新施設です。まず、“商業施設をつくる“のではなく“新たな街の顔つきをつくっていく“という発想にプロジェクトを転換し、「東京都実験区下北沢」というコンセプトで下北沢を再定義しました。新しいものや発展途上なものに排他的な街もある中、この街にはどんなものでも受け入れてくれるような空気感や土壌があることに着目し、自由で実験的なトライを促し発信することは新しいプレイヤーを呼び込み、人が集まって街が活性化すると考えたからです。そして街全体を実験フィールドとしながら、そのコンセプトを体現する中枢として本施設を位置づけ、ブランドづくりを進めました。
下北沢は、多様な文化や人々が交差しながら絶えず編集され変わり続けている、いわば“未完“の街だと言えます。「ミカン下北」はそこに下北沢の普遍的な魅力を見出したことによるネーミングであり、ジャンルや価値観を超えてさらに人々が混ざり合う場所となって、実験的な挑戦や新たな出来事を生み出し続けていきたいという思いが込められています。それを象徴するロゴは、人々がトライ&エラーを繰り返しながら新しいものを生み出そうとするアグレッシブな姿勢を、頭文字の「ミ」からインスピレーションを得た“塗りつぶし“をモチーフとしてシンボリックに表現しています。さらに、人々がこのブランドに関わりやすくなるように、誰もが真似して描けるデザインにしました。なお、実験する人や内容の個性を引き立たせられるようにということから、モノトーンをブランドカラーにしています。
『ミカン下北』が開業してから2年目、すっかり下北沢の景色として街に溶け込みました。そして、そのコンセプトでもある「東京都実験区下北沢」にふさわしく、様々な領域で実験を積み重ねています。私自身が、ミカン下北にある『SYCL by KEIO』で仕事をしておりその現場にいるからこそ感じますが、この場所では日々実験的な試みが繰り広げられています。まさに本日4月25日も「下北妄想会議」なる謎イベントが開催されますからね、ちなみに私も参加予定です。
2022年は『ミカン下北』や『下北線路街』など新しい施設が開業し下北沢が大きく盛り上がりましたが、2023年はそれらの施設で生み出されたプロダクトやサービスが世に出始めることでしょう。2023年も下北沢は引き続き目が離せない街であり続けるでしょう。
『ミカン下北』
北沢2-11-15ほか
京王井の頭線・小田急小田原線 下北沢駅すぐ
駐輪場 あり
駐車場 なし
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運営Webメディア『東京都実験区下北沢』