株式会社LIFULLが運営する不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME’S」が『LIFULL HOME’S 2025年トレンド発表会』を発表、2025年の住宅トレンドワードとして「デコ活」「ローカル億ション」「ずらし駅」「住まいの防犯投資」「家じまい元年」の5つが発表されました。
この5つのトレンドワードの中で「ずらし駅」について、下北沢駅を例に挙げ解説されていたのでご紹介します。皆さんはこちらの図をご覧いただき、どういう意味なのかわかりますか?

下北沢駅もそうですが、複数路線が使え駅勢圏(駅周辺の繁華性が高いエリア)の広いターミナル駅は、その利便性に対して賃料が高く設定されています。そこで、各駅電車以外は停車せず駅勢圏は縮小するなど、生活と交通の利便性がやや劣りますが、賃料は安価に設定されている駅に目線をずらした「ずらし駅」の人気が高まっているとのこと。
上の図は、LIFULL HOME’Sに掲載された下北沢駅周辺の賃貸物件への問合せ数で、下北沢駅自体は前年比割れしている一方、隣接した駅への問合せ数は伸びていることが分かります(2024年1-11月÷2023年1-12月)。また、ターミナル駅まで徒歩や自転車などでアクセス圏内であれば、ターミナル駅の駅勢圏にある生活利便施設が利用でき、賃料も安価になるためコスパが高くなる場合もあり、これらの点から2025年は「ずらし駅」がトレンドになると解説されました。
小田急線の「東北沢駅」114.9%や「世田谷代田駅」110.7%はなんとなくイメージができますが、井の頭線「東松原駅」の119.7%は1年前の2割増しと凄い伸びを記録しています。「東松原駅」は下北沢駅から2駅離れており、アップダウンがあったりそもそも一本の道路で繋がっていない上に環七に阻まれているので徒歩圏かと言われると微妙ですが(参考:徒歩18分くらい)、駅前は昔ながらの商店街がある上にスーパー・パルケ 松原店もあり、なんと言っても羽根木公園が近いのが大きなポイントです。
「東松原駅」周辺でワンルーム物件を調べたところ、徒歩3分の場所に5万円の物件があったりして、予想より遙かにリーズナブルな賃貸物件もあるようです。とはいえ駅近くは家賃高めですが、少し離れると安めの物件が予想以上に多いですね。そもそも松原というエリア自体あまり意識したことがなかったのですが、西は世田谷線の「松原駅」で、北は京王線の「下高井戸駅」「明大前駅」さらに「代田橋駅」周辺も松原だったのですね。
ちなみに、昨年11月から「オダセタ」という世田谷区内の小田急線の駅にフォーカスしたローカルメディアをテスト運用中で色々な駅をロケハンしているのですが、コスパという点では「喜多見駅」がダントツでオススメだったりします。駅から少し離れますがワンルーム物件で3万円みたいなのもあったり、実は興味深い飲食店がいくつもあったり、さらには3月のダイヤ改正で準急が停まることになりましたからね。まあ、駅としては下北沢からは8駅も離れているのでずらしすぎですが、とても住みやすそうな街だと感じました。
下北沢駅周辺は賃貸物件についても供給数はある程度ありますが、元々家賃が高めなのに加え、ここ数年で一気に新築のマンションも増えさらに家賃が高くなっているのが現状なので、確かに2025年は「ずらし駅」がトレンドとして上がるのも納得です。
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