みなさま、はじめまして♡

ワタクシ、犬尾仁香と申します。下北沢一番街に居を構えまして、普段はゲームシナリオだとか、漫画原作などを生業に生活しております。

下北沢って、ごちゃごちゃしてて、最初は何だかよく分かんない街ですが、来れば来るほど、住めば住むほど、あったかくて優しくて、ダメな自分も丸ごと包み込んでくれるような、素敵な街ですよね。

下北住人から見た、大好きな「下北沢の今」を、たくさんの方にお伝えできるように頑張っていきたいと思っておりますので、ヨロシクお願いいたしますね◎

 

さてさて、さっそく取材に行ってまいりました、本屋さんB&Bのイベントについてレポしたいと思います。

B&Bは、古本屋さんの多い下北沢では珍しく、厳選された新品の本を置いている、こだわりのお店です。昼間は本屋さんなのですが、夜には色んな著名人を招いてトークイベントが開催されています。

南口駅前のマックの角を左に進み、直ぐ右手にあるケーキ屋さんの角を曲がった路地を進むと・・・

看板発見!見上げると、2階へ続く階段が。

階段を上ると、正面の本棚に向かって右側にドアがあり、入って直ぐに受付がありました。

受付を済ませ、ドリンクを受け取り、店内奥のイベントスペースへ。

 

開場したばかりだったためか、まだお客さんもまばら。おおお、客席と登壇者の距離が近い。

壁際は一面本棚になっているのですが、まるでおうちの書斎のように、ラフに本が並んでいたり積まれていたりと、どことなく滲む緩さが親しみを感じさせてくれます。

手元のドリンクを飲もうと思い、ふとテーブルに視線を落とすと。ん?

何と値札が・・・!店内の棚や椅子は、全て販売されているのだそう。

ほほほ欲しい!こんなオシャレ家具に囲まれた生活がしたい・・・!!

 

そうこうアワアワしている間に、大木さんと青山監督が登場され、イベントスタートです。

青山真治×大木雄高 連続企画「下北沢物語」 第三回「下北沢と映画」

このイベントは、下北沢伝説のバー、レディー・ジェーンのマスター大木雄高さんが定期的に行われています。

レディー・ジェーンと言えば、松田優作など多くの著名人に愛されて来た事で有名な憧れのお店ですが、そんな人脈を活かして、毎回多彩なゲストを招いてトークセッションを行われているそう。

今回は、青山真治監督がゲスト。

カンヌ国際映画祭国際批評家連盟賞とエキュメニック賞を受賞した『EUREKA』(宮崎あおいちゃんの出世作として有名ですね)や、ロカルノ国際映画祭で金豹賞(グランプリ)、審査員特別賞を受賞した『東京公園』(三浦春馬くん主演)、小説家としては、ノベライズ小説『EUREKA』で三島由紀夫賞を受賞した事でも、皆様ご存知かと思います。

 

第1部では、3月末に小田急線下北沢駅が地下化し、踏切がなくなるなど、揺れ動き、大きく変貌を遂げている下北沢という街の移り変わりについて、長くこの街に住み続けてきた大木さんの視点を中心に、私たち住民も知らないようなディープなお話を聞く事が出来ました。

坂口安吾は代沢小学校で教鞭を執っていたそうですよ。ご存知でしたか?こういった文豪たちの時代から始まり、たくさんの文化人たちの足跡が、今の下北沢の土壌を作っているんですね。

「地下には魂的な歴史が埋まっている。磁場というか。」(大木)

「(今の下北沢は)歴史と忘れ去られた人為によってできたもの。一掃するのは簡単だけど、恐ろしい均衡で出来ている。」(青山)

「整理整頓されて、つるつるになって均質化すると、さらに経済が優先される街になる可能性がある。デコボコがあると街がおもしろくなる。下北沢をいじくる人は、下北沢を知らないし住んでいない。下北沢は(行政から)放っておかれた街。世界は20世紀の反省のものに開発が行われているのに、日本は21世紀になっても(20世紀の)反省をいかしていない。」(大木)

「日本中全部、コピー・コピー・コピーになってしまう。」(青山)

休憩を挟んで第2部。青山監督と映画の出会い、中上健次の独特の土着的な作品世界「紀州サーガ」になぞられ「北九州サーガ」と呼ばれる連作誕生の経緯、今夏公開の『共食い』(原作:田中慎弥、芥川賞受賞作)の制作秘話などが語られました。

原作『共食い』の舞台は原作者田中慎弥さんの育った下関で、その設定は映画版でも活かされているそうですが、撮影は、監督の故郷(関門海峡を挟み、下関とは対岸にある)門司で行われたのだそう。

下関、門司、北九州・・・ここには、田中さんと青山監督を結ぶ多数の接点が。ここから、話は監督の生い立ちから映画監督としてのテーマに及びます。

「(東京に出て来たのは)門司を離れたい一心だった。」(青山)

「その離れたかった故郷、北九州にテーマが限定していったのは何故?」(大木)

「北九州という知っている場所、知っている強みに気付いた。そういうつもりで続けました。実在の人間をモデルにしたのもそれ。めずらしい人がいる場所。荒っぽいけれども、それを慈しんでいる事に気付いた。」(青山)

「田中さんの共食いを読んで、中上健次に似ていると思った。」(大木)

「中上がいて、俺がいて、田中くんがいると思った。実際には田中くんは中上を読んでいないが、その理由は強烈な影響を受ける予感がしたからと。(田中慎弥氏の作品中に)中上のテーマである非差別という根幹はないが、ある種の下層社会というものを見つめている。」(青山)

「映画化しようということになって、(作品を)どういう風に料理したんですか?」(大木)

「自分でシナリオを書かないと決めました。(映画化を提案してくれた)荒井さん(荒井晴彦)に書いてもらうと。荒井さんの書いた本は、ほぼ原作通りで、最後に10分以上のおまけがあって、それが大変良かった。原作者いわく、そこは意識したが、本作が中編(小説)なので止めたのだと。後に発表された長編では触れられている。(自分自身も)Helplessで正に同じ事をやっていた。これが機動力になった。」(青山)

「つけたし部分は、荒井の世界ではあるが、青山、田中の世界でもある。」(青山)

この気になるおまけ部分についても言及されていたのですが、これは映画を見てのお楽しみ★という気持ちを込めて、ここでは伏せておきます。

その後、トークの内容は大木さんの映画出演の経緯や、(私も大好き)日活ロマンポルノの作り手たちから昨今の映画の作り手たちの話へ広がり、青山監督の言葉を以てイベントは終了となりました。

「最近とても感動したのが、大島渚監督の追悼番組で、大島監督がNHKの取材に突然激高して『人の事考えてる暇なんかあるか!』と怒鳴っていたのを見た事だった。そう考えると気持ちがすごく楽になった。それで良いんだなぁと。自分はまたコツコツシナリオを書く。シナリオを書くのは本当に大変な事で、しばらくそれから逃げてた。そろそろ自分で書いたシナリオでやろうと思う。」(青山)

この青山監督の最後の言葉、さすが人間の救済と再生を描いてこられた方だなぁという感じで、不肖犬尾、大変感動いたしました。

B&Bでは、連日さまざまな分野のイベントが開催されています。

ソールドアウトしてしまうイベントもあるので、HPは随時要チェックです!
B&B
世田谷区北沢2-12-4 第2マツヤビル2F
03-6450-8272
http://bookandbeer.com/


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