下北沢・本多劇場から始まり、北九州・北九州劇術劇場 小劇場、穂の国とよはし芸術劇場PLAT アートスペースと、全国で上演されてきた本多劇場グループ Next 「DISTANCE-TOUR-」。2020年8月26日、札幌・演劇専用小劇場 BLOCHにて大千秋楽となる札幌公演が行われ、全日程を終了しました。

「DISTANCE -TOUR-」札幌公演 写真:山下恭子

最後の公演が行われた会場、演劇専用小劇場BLOCHの前身は「札幌本多小劇場」。本多劇場グループの劇場であり、このシリーズの大千秋楽に相応しい会場での公演となりました。上演された演目は、「はなれても、はなれても、」(脚本:遠藤雷太 演出:山田マサル)、「フリッピング–デフォルト-」(脚本:川尻恵太 演出:山田マサル)の2作品。

「はなれても、はなれても、」には、地元北海道で活動する俳優江田由紀浩と小林エレキが出演し、
稽古は全て北海道にて行われました、その後、リモートによるスタッフ打ち合わせを経て、劇場でツアースタッフと創作するという手法で作られました。そして、「フリッピング–デフォルト-」は、リモート稽古を経て東京から参加した小山百代と、北海道で活動する氏次啓が劇場であわせるという手法で作られました。

「DISTANCE -TOUR-」札幌公演 写真:山下恭子
「DISTANCE -TOUR-」札幌公演 写真:山下恭子
「DISTANCE -TOUR-」札幌公演 写真:山下恭子
「DISTANCE -TOUR-」札幌公演 写真:山下恭子
「DISTANCE -TOUR-」札幌公演 写真:山下恭子
「DISTANCE -TOUR-」札幌公演 写真:山下恭子

地元の下北沢は劇場で観劇、北九州、豊橋、そして今回の札幌は配信で観劇しました。オープニング・エンディングのムービーは、それぞれの会場の景色やリモートで打ち合わせや稽古を行う役者の皆さんの映像を編集したもので、実際に全国各地の劇場のことを感じられ、また、本来は全員が同じ場所で行う打ち合わせや稽古をリモートで行い、演劇の新たな可能性を感じる内容でした。オープニングとエンディングのムービーも、まだいったことのない全国各地の劇場を感じることができ、今回のDISTANCEで楽しみだった演出でした。

今回の札幌公演「はなれても、はなれても、」「フリッピング–デフォルト-」の2本の作品を観劇し、【DISTANCE】という言葉が持つ意味、そして可能性について深く知ることになります。「はなれても、はなれても、」は、双子における関係性をうまく使い、そのDISTANCEを時間軸と共に見事に描いた作品。そして、「フリッピング–デフォルト-」は、数奇な運命で結びつけられた2人が、お互いの存在を知り、関係性に気づき、定められた未来を予想するも、2人の行動で新たな未来を切り拓く。それぞれの時間が流れている間のDISTANCEは変わらなかったけど、お互いが出会った事によりそのDISTANCEが劇的な変化を遂げる。両作品それぞれ2名の役者が、【DISTANCE】について理解し感じそして演じたことを、大いに称えたいです。

DISATANCEはCOVID-19で翻弄されている今の社会に、確実に存在している。一方で、それはこれまでも存在しており、そしてどうすることもできないまま存在し続けている。でも、そのDISTANCEは自らの行動で変えることができる、きっと今の状況でさえ。本多劇場グループ Next 「DISTANCE-TOUR-」を通して観劇し、そう確信することができました。

全公演を通してストーリーテラーを務めた清掃員の2人。今回は、企画をした川尻恵太さんと御笠ノ忠次さんのふたり以外も演じていましたが、ストーリーテラーを完全に超越したやりたい放題をする皆さんの姿を見て、本当にみんな演劇が好きなんだなぁと。御笠ノ忠次さんが言い続けてきた「ここが俺の持ち場」という台詞が、ずっと演劇と共に生き続けるという決意を感じさせ、演劇の魅力やそのチカラを改めて確認することができました。

「DISTANCE -TOUR-」札幌公演 写真:山下恭子

それぞれ、コロナ禍においてどのように稽古・作品作りを進行できるかということと、その上で作品のクオリティを高められるかという、この状況における演劇業界の命題に挑戦した公演になりました。この公演で実施した各対策及び運営内容は、後日レポートにまとめDISTANCE 公式サイトにアップ・公開されます。これから続く劇団、団体の公演に少しでも役立つことを目的とし、引き続き積極的な情報共有を行うとのこと。

そして、このコロナ禍における本当に千秋楽は、公演最終日から2週間後の9月10日であり、そこまでキャスト、スタッフ、そしてお客様から体調不良となる方がでないよう、そして適切かつ迅速な対応ができるよう、引き続き「with コロナ」時代における上演形態を模索します。


その日その時限り、配信もあえてリアルタイムのみに限定してきた「DISTANCE -TOUR-」ですが、視聴環境によりうまく視聴することができなかった皆さんの声を元に、よりお客さんに寄り添った形での配信公演を行うべきという判断に基づき、作品の一部をアーカイブ配信することが決定しました。配信対象公演、作品の詳細は9月1日に公式サイトにて発表されます。

また、全公演の舞台写真と、DISTANCEの活動記録を収めた公式ビジュアルパンフレットの発売も決定。こちらも、9月1日より公式サイトにて受付を開始します。

本多劇場グループ Next 「DISTANCE-TOUR-」、劇場での公演はこれにて終了しましたが、今後も劇場が元の形に戻る、その時まで、DISTANCEはその距離を縮める活動は続きます。

本多劇場グループnext
「DISTANCE -TOUR-」

■日程&公演会場
東京公演2020年8月5日(水)〜11日(火) @下北沢本多劇場
北九州公演2020年8月15日(土) @北九州芸術劇場小劇場
豊橋公演2020年8月20日(木) @穂の国とよはし芸術劇場PLAT アートスペース
札幌公演2020年8月26日(水) @演劇専用小劇場BLOCH

■企画・総合監修
川尻恵太・御笠ノ忠次

■出演者(五十音順)
【東京公演】
池田純矢井上小百合入江雅人伊礼彼方エレキコミック小沢道成
小林顕作清水宏春風亭一之輔豊永利行街裏ぴんく松井玲奈
峯村リエ宮崎吐夢矢野奨吾山谷花純/ 川尻恵太永島敬三
【東京追加公演】(8月9日13:00の回)
阿澄佳奈藤原祐規吉岡茉祐/ 川尻恵太永島敬三
【北九州公演】
小沢道成寺田剛史/ 川尻恵太御笠ノ忠次
【豊橋公演】
古畑奈和(SKE48) 鎌田菜月(SKE48) 伊礼彼方/ 永島敬三川尻恵太
【札幌公演】
小山百代氏次啓江田由紀浩小林エレキ/ 川尻恵太御笠ノ忠次

■アーカイブ配信チケット料金
【東京公演】
1演目公演回アーカイブ配信公演¥2,500-
2演目公演回アーカイブ配信公演¥3,000-
【北九州・豊橋・札幌公演】
アーカイブ配信公演¥2,500-
※アーカイブ配信対象公演及び対象作品は、9月1日に公式サイトにて発表します。
※ライブ配信をご視聴いただいたお客様は各公演¥500- でご視聴いただけます。
イープラスからのメール連絡をご確認ください。
オンデマンド配信期間:9/12(土)12:00~9/14(月)12:00
チケット販売:9/7(月)12:00~9/14(月)9:00

■公式サイトhttp://distance.mystrikingly.com

About the Author

クロダマサノブ

クロダマサノブ、もしくは廣田西五です。「予定は未定であって決定ではない」の人で、別名シモキタさん。主にインターネッツ各所や、ライブハウス、サーキット、そして下北沢にいる。愛知県豊川市出身、京都市右京区経由で、普段は世田谷区で生息しているが、突然京都や大阪そして新栄のライブハウスに現れ泥酔し、泣きながらライブを最前列で見ている。要注意だ [Twitter]ymkx

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