2022年5月28日(土)、小田急線東北沢駅から世田谷代田駅までが地下化し生まれた小田急線線路跡地に整備が進められていた『下北線路街』が全面開業、1.7kmの線路跡地に13施設全てが開業します。開業に先立ち、【『下北線路街』全面開業お披露目会】がNANSEI PLUS・ミニシアター「K2」で開催されました。

左から、小田急電鉄株式会社 星野晃司社長、世田谷区 保坂展人区長、下北沢商店連合会 柏雅康会長
左から、小田急電鉄株式会社 星野晃司社長、世田谷区 保坂展人区長、下北沢商店連合会 柏雅康会長

まずは小田急電鉄株式会社の星野晃司社長が、全面開業にあたり挨拶。世田谷区や商店街と共に地元住民の皆さんに対し、下北線路街プロジェクトに理解・協力・支援いただいたことに深く感謝する言葉にはじまり、様々なカルチャーや個性豊かなお店がある下北沢対して小田急沿線の中でも人気のスポットである事と共に、東北沢や世田谷代田も含め多様性に富む魅力的であり他に類を見ないエリアである事にも言及。地域の持つ多様性を損なうことなく、住民の皆さんの要望や想いをできる限り反映させ開発し、よい街づくりができたと話します。

さらに、全面開業というタイミングであると共に、これからが本番でここがスタートラインであると述べると、完成したら終わりではなく末永く地元の方々と協力しさらに下北沢エリアを魅力的に成長させる、これこそが小田急電鉄がテーマとして掲げた「支援型開発」の真髄であると強調。その代表的な例として今後も下北線路街の植栽管理を担う「シモキタ園藝部」の活動に触れ、さらには小田急電鉄の拠点も『NANSEI PLUS』に置き、今後も地域の皆さんをはじめとして世田谷区や京王電鉄とも一緒となり、下北沢の多様性という魅力を後世に伝えていくことに取り組むと力強く語りました。

続いて来賓からの祝辞として世田谷区の保坂展人区長からは、小田急線線路跡地の活用と下北沢の街づくりに対して地域及び小田急電鉄としっかりと話し合った事に触れ、住民参加の北沢デザイン会議や住民主体的に運営するの北沢PR戦略会議などで議論を進め、下北沢の雑居性や路地文化など様々な価値が混合しオープンな空気感を反映し開発計画を創り上げたことを強調しました。

また同じく来賓の下北沢商店連合会の柏雅康会長からは、下北線路街全面開業にあたり3つの素晴らしい点に言及。開かずの踏切が解消し街の南北が繋がりひとつになったこと、元々個性のあるお店が多かったが今回の開発によりさらに個性の見えるお店が増えたことでさらに下北沢が魅力的となったこと、そして『下北線路街』が『ミカン下北』と共に下北沢商店連合会の会員となり商店街と共に、ひとつのチームとしてさらに素晴らしい街を目指すことができると期待を語りました。


続いて、下北線路街で最後に完成する『NANSEI PLUS』で新たにオープンする、「SRR Project Space」「ののはら」「ののこや」の現地説明が行われました。

星野社長の挨拶でも触れられたシモキタ園藝部の拠点「ののこや」。併設されている「ののちゃや」では、ハーブティーや下北沢産のハチミツなどが販売されています
「いちごハニーシロップ ソーダ割り」750円(税込)
「いちごハニーシロップ ソーダ割り」750円(税込)
ラベンダーハニーシロップがけ「アイスクリーム 2scoops」550円(税込)
ラベンダーハニーシロップがけ「アイスクリーム 2scoops」550円(税込)
ハチミツは採取日別で販売、採取されたタイミングで花の蜜が異なるので味わいも全く違うそうです
ハチミツは採取日別で販売、採取されたタイミングで花の蜜が異なるので味わいも全く違うそうです
隣にはベンチも置かれ、住民の憩いの空間となります
隣にはベンチも置かれ、住民の憩いの空間となります

「シモキタ園藝部」は小田急電鉄星野社長のあいさつでも触れられていた、下北線路街の植栽を管理する地域住民が主体となって立ち上げた一般社団法人で、その拠点となる施設がこの『ののこや』で、ハーブティーや下北沢で採れたハチミツ、アイスなどを販売する『ののちゃや』を併設しています。こちらは4月にプレオープンし日々進化中。この日も『ののこや』のガラスに絵が描かれ、前日とは全く違う雰囲気になっていました。

そして、5月28日に開業する下北線路街最後の施設、アートギャラリー「SRR Project Space」
そして、5月28日に開業する下北線路街最後の施設、アートギャラリー『SRR Project Space』
こちらの建物には地域の御神輿が格納され、その壁側がギャラリースペースとして活用されます
こけら落としとなる展示は田村友一郎 「アニマルスピリット / クールの再生」。こちらは、「クールの再生/Rebirth of the Qool」 @window gallery。
遠くから見る限り、なぜかエアコン本体と室外機が同じ空間に存在しているわけですが、近くで観るとガラスに何か書かれている
遠くから見る限り、なぜかエアコン本体と室外機が同じ空間に存在しているわけですが、近くで観るとガラスに何か書かれている
展示スペースはもう一つあります
展示スペースはもう一つあります
『SRR Project Space』mini gallery
こちらが「アニマルスピリット/Animal Spirits」@mini gallery
えーっと、これは、、、なんだろう??
こちらが「アニマルスピリット/Animal Spirits」@mini gallery
えーっと、これは、、、なんだろう??
アートは奥が深い、深すぎる
アートは奥が深い、深すぎる

そして、5月28日に開業するのがアートギャラリー『SRR Project Space』、こけら落としとなる田村友一郎 「アニマルスピリット / クールの再生」が展示されています。ええっと、とても深くて、深すぎて私の言葉では語ることができないので説明をそのままご紹介します。

・「アニマルスピリット/Animal Spirits」@mini gallery
下北沢にかつて存在したジャズ喫茶店を出発点に、人と技術、文明を通過しながら小田急線に想を得たプロジェクトを展開します。その喫茶店では「Q」という名前のサルが飼われていたそうです。日本の伝統芸能の構成形式である「序破急」に倣い、1ヶ月ごと3段階で、展示は展開します。
1期「序」5月28日(土)〜6月26日(日)
2期「破」6月30日(木)〜7月31日(月)
3期「Q」8月4日(木)〜8月28日(日)

・「クールの再生/Rebirth of the Qool」 @window gallery
クールなイメージを纏い始めるシモキタ。SNSをプラットフォームにそのクールな印象はより加速されている。アイスラテを片手に闊歩する彼ら彼女ら。CO2による地球温暖化もなんのその。クールな装いに反して気温は急上昇。そんなシモキタにはリアルなクールがマスト。ここにクールを再生する。

■ 田村友一郎について
1977年富山県生まれ、京都府在住。日本大学芸術学部写真学科卒業。東京藝術大学大学院映像研究科博士後期課程修了。ベルリン芸術大学空間実験研究所在籍(2013-2014)。既存のイメージやオブジェクトを起点にした作品を手掛け、写真、映像、インスタレーション、パフォーマンス、舞台まで多彩なメディアを横断し、土地固有の歴史的主題から身近な大衆的主題まで、幅広い着想源から現実と虚構を交差させつつ多層的な物語を構築する。劇場作品として「テイストレス」(京都芸術劇場春秋座、2021)、展覧会に個展「Milky Mountain / 裏返りの山」(Govett-Brewster Art Gallery、ニュージーランド、2019)、「叫び声 / Hell Scream」(京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA、2018)、グループ展に「Double Vision」(大館当代美術館、香港、2022)、「ボイスオーバー」(滋賀県立美術館、2021)、「Readings From Below」(Times Art Center Berlin、ベルリン、2020)、「話しているのは誰? 現代美術に潜む文学」(国立新美術館、2019)、「六本木クロッシング2019」(森美術館、2019)、日産アートアワード2017、「2 or 3 Tigers」(世界文化の家、ベルリン、2017)、「BODY/PLAY/POLITICS」(横浜美術館、2016)など。国際展に国際芸術祭あいち2022、横浜トリエンナーレ2020、アジア・アート・ビエンナーレ(台湾、2019)、釜山ビエンナーレ(韓国、2018)、SeMAビエンナーレ・メディアシティ・ソウル(韓国、2014)など。
https://damianoyurkiewich.com/

この日は田村さんもいらっしゃったので、直接作品の解説をして頂きました。いやー深い、本当にアートは深いですね。どちらもとても興味深い作品で、8月28日まで展示されているので改めてじっくりと鑑賞したいと思います。

植物の成長著しい広場「ののはら」
植物の成長著しい広場「ののはら」
広場と言うよりは草原です、ここ電車はかつて走ってた場所なんだぜ
広場と言うよりは草原です、ここ電車はかつて走ってた場所なんだぜ
なんか実がなってるし
なんか実がなってるし
「ののはら」は現在植物の育成中、梅雨明け頃に解放できるとのことですー
「ののはら」は現在植物の育成中、梅雨明け頃に解放できるとのことです

そして広場「ののはら」は、なんというか草原です。現在、植物の育成中なのですが、植物の生長勢いたるや、ついこの前種まきをしたと思っていたのですが完全に草原になっていました。この広場は一般にも開放される予定で、天気の良い日はピクニックとかできそうです。「ののちゃや」で買った飲み物やスイーツを食べながら、のーんびりしたいですね。


下北線路街全面開業を目前に控え改めて『NANSEI PLUS』を巡りましたが、最後に開業するのがこのエリアというのが本当に下北線路街プロジェクトのユニークさを物語っています。そして、小田急電鉄の星野社長の「ここがスタートライン」という言葉に、小田急電鉄がこれからも下北沢の発展を継続的に支援する決意を感じました。世田谷区や下北沢商店連合会、そして京王電鉄の『ミカン下北』と共に、下北沢をもっと楽しい街にしてくれることでしょう。

そして、5月28・29日は下北線路街全面開業を記念したイベント『下北線路祭』が開催されます。下北線路街の13の区画で開催される28のイベントに加え、商店街が主催のイベントも盛りだくさん! アタラシイ下北沢を思う存分に感じられる2日間です。ぜひ、下北線路街と下北沢の街にお越しください!

下北線路祭
下北線路祭

About the Author

クロダマサノブ

下北沢情報サイト【しもブロ】のキュレーターです、キュレーターってなんやねんって?下北沢のありとあらゆるモノをキュレーションしています。下北沢の街にたどり着いて25年、常に変化し続けるこの街のことを見続け、下北沢のイマを伝えています

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