スーウェイ第2回本公演「逢いにいくの、雨だけど」 スーウェイ第2回本公演「逢いにいくの、雨だけど」

スーウェイ第2回本公演「逢いにいくの、雨だけど」1/31-2/4小劇場B1にて上演

2024年1月31日(水)から2月4日(日)まで小劇場B1にて、スーウェイ第2回本公演「逢いにいくの、雨だけど」が上演されます。こちらは第34回下北沢演劇祭参加作品で、20作品中のトップバッターとなる作品です。

スーウェイ第2回本公演「逢いにいくの、雨だけど」
スーウェイ第2回本公演「逢いにいくの、雨だけど」

あらすじ》

恋愛、友人、家族の関係の中に発生した嘘やごまかしなどの罪の意識の重なりが歪める人間関係。そこに、突如起きた大きな事故が、彼らの間に妙なバランスをもたらしてしまった。事故の加害者と被害者という立場のはずが、いつしか、簡単な構図では語ることのできない状況に陥っていく。条件や時間では解 決できない、複雑に絡まり合った心の問題が深く横たわり始めるのだった。
子ども同士が幼なじみで、家族ぐるみの付き合いのある、仲の良い二組の家族 。あるとき、不可抗力で、一方の子どもが、もう一方の子どもに大きなケガを負わせてしまい、人生に影響するような障碍を残す。この出来事以降、二組の家族は複雑な関係となり、疎遠となってしまい…。

スーウェイが今回上演する『逢いにいくの、雨だけど』は、二組の家族の姿を通して、恋愛、友人、家族の関係の中に発生した嘘やごまかしの罪の意識が歪める人間関係を描く作品。 同戯曲は演劇ユニットiakuの主宰・劇作家の横山拓也氏によるもので、2018年初演、第22回鶴屋南北戯曲賞ノミネート、第26回OMS戯曲賞佳作受賞。

キャストには武谷公雄、佳乃香澄、三澤康平、はやしきき、風戸蒔、伴優香、領家ひなた、山村真也、森岡宏治、土田有希、椎木美月、関洋甫、富奈賀一らが名を連ねる。 本作を通して人間関係の複雑さや奥深さを浮き彫りにし、観客も自らの人間関係を再評価して、それぞれの関係性の中に潜む深い絆や愛を再発見してもらいたい。


1年前に旗揚げ公演を行ったスーウェイが、下北沢を代表する演劇祭である「下北沢演劇祭」に参加します。会場は小劇場B1で13名のキャスト(一部ダブルキャスト)、公演期間は5日間と規模を拡大しての公演です。評判も上々で、すでに初日のチケットは完売、他にも残り枚数が少ない回がありますので、お早めにご予ください。尚、私は初日に観劇予定です。

[2024/01/31 追記]

「逢いにいくの、雨だけど」初日を小劇場B1で観劇しました。初日はチケット完売、開場時間に会場に着くとそこにはすごい入場列が。「第34回 下北沢演劇祭」のトップを飾るべく作品です。

あらすじに書かれていることからは想像も出来ないような結末。思わず運命という二文字を使ってしまいそうになりますが、この2時間の物語に登場する人々がしっかりと生きたからこそたどり着くことができた世界でした。好きなキャラもいるし嫌いなキャラもいる。でも、それぞれがこの物語の中で生きていることをハッキリと感じさせてくれる、素晴らしい作品でした。

自分の話で恐縮ですが、実はケガのシーンがとても苦手だったりします。無駄に想像力が豊かで現実を遙かに超えた場面を想像してしまって、、、。でも、そんな衝撃的な出来事があるからこそ、この物語に登場する人物たちのリアリティを感じることができ、結末の価値を実感することができます。物語は終わっているけど、そこに生きたキャラクターのその後を考えると、未来という可能性を信じたくなります。

ちょっと不思議な形の小劇場B1を活かしたセットと演出。私が見たのは初日のAキャストの回ですが、これを見てしまったら絶対にBキャストの回を見なければならない、そう思わせてくれる作品です。というかもうチケット押さえました、明日の夜のBキャスト初回も観ます!

[2024/02/01 追記]

舞台2日目のソワレ、Bキャストによる「逢いにいくの、雨だけど」を観劇しました。物語は変わらないし、台詞も変わらない。でも、まさかここまで違う作品になるとは、思いもしませんでした。

潤役の武谷公雄さん、石本役の佳乃香澄さん、そして悠太郞役の三沢康平さんの3人は共通キャストなのですが、この3人の存在があるからこそダブルキャストの違いが際立ちその魅力をハッキリと感じることができました。どちらも観たからこそですが、ご覧いただいたキャストではないバージョンも見る価値があると断言できます。そのくらい「逢いにいくの、雨だけど」のストーリーは繊細だし、全く同じ設定や台詞だとしても演じる人によってそのキャラクターに対する印象が180度変わる作品です。

どちらも初回となったAキャストとBキャストの回を見て改めて感じましたが、このお話は失ったものと失っていないもの、取り戻せたものと取り戻せなかったもの、そのことについて考える作品だと感じました。他人が失ったと感じていても、本人はそもそも失っていないと感じることもあり、失ったものを取り戻すこともあれば取り戻せないこともある。実際のモノやヒトについてはもちろん、いちど口にしてしまったコトバについても。人と人の関わりの難しさを痛感させられる2時間でした。

「逢いにいくの、雨だけど」パンフレット
「逢いにいくの、雨だけど」パンフレット

最後に、「逢いにいくの、雨だけど」パンフレットは絶対に購入すべきです。13名のキャストの個人としての想いがしっかりと感じられる充実の内容です。そして、最後に掲載されている小夜子さんのコラムが、この作品を観劇した皆さんの想いを深めてくれるでしょう。

スーウェイ第2回本公演「逢いにいくの、雨だけど」、「第34回 下北沢演劇祭」で最初に観劇したのがこの作品で良かった。残すところ3日間で5回、ぜひ、多くの方にご覧いただきたい作品です。

スーウェイ第2回本公演「逢いにいくの、雨だけど」
スーウェイ第2回本公演「逢いにいくの、雨だけど」

スーウェイ第2回本公演「逢いにいくの、雨だけど」

:公演期間:2024年1月31日(水)~2月4日(日)
会場:下北沢 小劇場B1(北沢2-8-18 北沢タウンホール地下1階)[GoogleMAP]
出演者:
 Aキャスト(1月31日19時/2月1日14時/2月2日19時 /2月3日13時)
 武谷公雄、 佳乃香澄、 三澤康平、 はやしきき、領家ひなた、山村真也、土田有希、関洋甫
 Bキャスト(2月1日19時/2月2日14時/2月3日18時 /2月4日13時)
 武谷公雄、 佳乃香澄、 三澤康平、風戸蒔、 伴優香、 森岡宏治、 椎木美月、 富奈賀一
スタッフ:
照明=江見千尋
音響=上妻圭志(S.S.E.D.)
衣装=柳本璃音
舞台監督=緑慎一郎(演劇プロデュース『螺旋階段』)
アートディレクション・プロデューサー=柳本順也
宣伝美術/特設WEBサイト=Boundspike Design
宣伝撮影・映像=堀伸也/蘭
演出助手=末包愛
大道具・小道具制作=劇団Q+
主催=スーウェイ
企画=デルトロ企画/スーウェイ/劇団Q+
制作=デルトロ企画/スーウェイ
協力=レトル/やまびこスタジオ/やまびこハウス/浜田千恵スペシャルサンクス=浜田千恵
公演スケジュール:
 1月31日(水)19:00
 2月1日(木)14:00 19:00
 2月2日(金)14:00 19:00
 2月3日(土)13:00 18:00
 2月4日(日)13:00
 ※開場は開演の30分前
チケット料金:
 全席自由 一般 4,500円 他
 チケット詳