下北沢駅から歩いて約15分、代田の街にあるシェアキッチンの『ナワシロスタンド』。菓子製造許可付きのキッチンで、以前から気になっていたシェアスペース。なかなか行く機会がなかったのですが、私が入居しているSYCLのコミュニティマネージャーさんがカフェを始めたと聞き伺いました。お店の名前は『cafe おくりもの』です。
『cafe おくりもの』はドリンクやチーズケーキそしてフレンチトーストなどを提供するカフェですが、最大の特徴は“ことばを紡ぐカフェ”であること。ことばを通して人と人が繋がる、そんな世界感をコンセプトとしたカフェです。
一番上のメニュー「カスミソウ」をご覧いただきたいのですが、
-今日の自分に「ありがとう」を-
ドリンクとポストカードがセットになっています。
と書かれています。どういうこと? と、思う方が多いと想いますが、こういうことです。
ポストカードにはメッセージやイラストなどを自由に記入することができ、それを他の方が描いたポストカードと交換する形で掲げることができます。“ことばを紡ぐカフェ”とはそういうことだったのですね。
というわけで、コーヒーとポストカードがセットの「カスミソウ」600円(税込)をオーダーします。
普段から言葉を書く仕事をしているけど、こういうときにすぐに言葉は出てこない。とりあえずホットコーヒーを飲みな、、、なにこれ、めっちゃちゃんと淹れられたコーヒーだ。特別な豆を使っているのかと思ったら、そういうわけではなく淹れ方にコツがあるとか。自分では出すことができない味わいです。
そんなコーヒーを飲みながら、『cafeおくりもの』をはじめた中里さんと色々なお話しをする。普段からSYCLのコミュニティマネージャーとしての彼女とお話しはしていたけど、やはりカフェをはじめた立場の彼女はいつもと違う。自然と自分が今やっていることや(実は私も遠い街でカフェを作っていたり)考えてることを、つらつらとお話しする。雨でどんよりしている日だったけど、誰かと話をしている時間はとても贅沢なもの。そんなことを考えていたら、自然と言葉が湧いてきました。
その時感じたこと、それは『ナワシロスタンド』と『cafeおくりもの』という場所に出会えてよかったことであり、彼女に対する感謝の言葉。そして、下北沢のローカルメディアをやっている立場として率直な思いでした。
昨年くらいから、面白いお店が下北沢の中心地から少し距離のある場所に増え始めています。その中でもこの『ナワシロスタンド』がある代田一丁目のエリアは、駅から遠いこともあり人通りが多いエリアではありません。そんな場所だからこそ生み出せる価値がある、そのことを私は『cafeおくりもの』を通して深く感じるに至りました。
この代田一丁目には『世田谷邪宗門』や『信濃屋』などの興味深いお店や、『北沢川緑道』や『東演パラータ』などこれまた興味深い施設がありますが、この『ナワシロスタンド』とその場所を利用して定期的に営業される『cafeおくりもの』のようなお店の存在が、この街にとって大きな価値をもたらすだろうと感じました。
点と点がつながり面となる、いくつかのスポットが繋がることでその価値は街に拡がる。代田というと世田谷代田や新代田など環七沿いが注目されがちですが、代田一丁目のようなエリアが面白くなればなるほどより注目されるはず、そんな可能性を感じました。
『cafeおくりもの』は現在月に2日程度の営業。本日4月23日(水)以降は、5月3日(金・祝)・22日(水)、6月12日(水)・26日(水)と営業予定です。それ以降の予定についてはInstagramでアナウンスされるので、気になる方はぜひフォローしてください。あと、このお店のオープンに至るまでの話は中里さんのnoteをご覧ください。
『ナワシロスタンド』では、日々様々なお店が出店しています。代田在住の皆さんはもちろん、下北沢からも徒歩圏内ですのでぜひ足をお運び下さい。私も、色々なお店に伺いたいと思います。
『cafeおくりもの』
代田1-33-15 ナワシロスタンドにて営業
営業予定日:4月23日(水)、5月3日(金・祝)・22日(水)、6月12日(水)・26日(水)、以降の予定はInstagramでご確認ください
Instagram / note