DIALOGUE(ディアログ)

昨年5月にOPENしたDIALOGUE(ディアログ)さん。お値段を抑えて本格的なフレンチが味わえるとあって、じわじわとファンを増やしつつある名店だ。ファンの多いランチコース(2100円)に加え、今後はより気軽に立ち寄ってもらおうと、土日限定でワンプレートランチ(1200円)をスタートさせた。客のニーズを敏感に察知し進化を続けるディアログ。共同経営者のおふたりにお話を伺った。

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サービスの下川さん(左)とシェフの好井さん(右)

ディアログとはフランス語で”対話”。ここに来れば何か出会いがある、そんなお店を作ろうと、フランス料理店「カストール」で知り合い意気投合したふたりが、下北沢にフランス料理店を開いた。

もともと食べることとお酒、そしてお酒を飲みながらのコミュニケーションが大好きだったという下川さん。ベトナム料理店、洋食店、大衆フレンチなどのお店で経験を積むにつれ、”深めたいのはフレンチ”と道が固まってきたという。焼酎や日本酒なども大好きで資格を持つほどだが、一番興味をそそられるのはワイン。最近は新たな試みとして下北沢ではまだ珍しいワイン会を開催するほどだ。丁寧で頭脳明晰なしゃべり口調のなかに、フランス料理、そしてワインへの情熱をのぞかせる。

シェフの好井さんはもともとフランス料理一筋で、彼曰く「惚れ込んでいる」そうだ。さりげない会話の中でそう言い切った好井さんは本当にかっこよかった。7年半カストールで働いたあと、1年間フランスに料理修行に出た。フランス料理の生まれる背景となった”普通のフランス人の家庭”が見たかったという。ホームステイでフランスの家庭の風景を見て、家庭の味を学んだ。パッと華やかで人を惹きつける魅力があり、厨房の周りが明るくなる。ひとりで来る食事も、きっと楽しいものになると思わせてくれる。

好井さんがフランスから戻り、カストールでシェフとして再び働き始めて、下川さんと知り合った。気が合い、独立はふたりでと決めた。共同経営は難しい、やめたほうがいいと周りに言われたが、「似ているようでタイプの違うふたり。ひとりでは補えない部分も、ふたりならうまくいく」と迷いはなかった。実際にお店でふたりのカラーの違いを感じれば、その意味はすぐにわかるだろう。

安すぎず、高すぎない、でもしっかりと美味しいフレンチ。下北沢にはこういう店はまだまだ少ない。下川さん自身、”ワインの飲める店がない”と感じていたというから、同じように感じていた人が多いのかもしれない。OPENから9ヶ月がたち、メディアに取り上げられたり、クチコミが広がるなどで狙い通り徐々にファンを獲得してきた。さらに入店のきっかけを広げようと、ワンプレートランチ(1200円)を土日限定でスタートさせた。

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ランチメニュー

定番は前菜+メイン料理のランチ(2100円)。ファンも付いてきたので、飽きさせないようにたまに内容をチェンジし、より魅力的なメニュー作りを心がけている。今回は新しくメイン料理のみのワンプレートランチ(1200円)をスタートさせ、初めて来店する方、時間のあまりない方、そんなに量がいらない方にも利用しやすくなり、幅が広がった。

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木をベースにした内装

店内は床も机や椅子も木材で作られていて、”森”をイメージしているという。それまで下川さんとお話していて”深緑や茶色っぽい、森のようなひとだな”と思っていたので、個人的にとてもしっくりきた。だけれど落ち着きすぎていない。よく見ると椅子はほとんど違う種類だし、棚にはちょっと可愛い遊び心のある品々が飾られている。こちらは黄色やオレンジっぽい印象を受ける好井さんのイメージに合う。バランスのいい内装だ。

次回のワイン会は3/21(金)の18:00-。ラストオーダーの22時までならいつ来店してもOK。美味しいお料理と一緒に、それに合うワインを提供する。ひとり9800円。わかる人にはとてもリーズナブルだし、飲み慣れていない人にも楽しめるようにと考えられている。定員10名。(イベントの詳細はフェイスブックページへ)

あえて駅から少し歩くところに店を構え、家賃を抑えることで本当に美味しいものを提供できるようにしているという。駅からすこし離れたところに本当にいい店が多いのはこのせいかもしれない。ひとりでも、家族や友人とも、カップルでも楽しめ、確実に美味しいフランス料理が食べられるディアログ。下北沢で末永く愛されるお店になりそうだ。

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ディアログ
03-6804-8820
東京都世田谷区北沢3-23-21 1F

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