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2016年5月25日に6曲入りのミニアルバム「こわれちゃう」をリリースしたばかりの「ぽわん」。リリース日にはヴィレッジヴァンガード下北沢店、翌27日にはヴィレッジヴァンガード渋谷宇田川店でインストアライブを行い、28日に下北沢で開催されたライブサーキットイベント『Shimokitazawa SOUND CRUISING 2016』に出演。翌29日には京都で開催されるライブサーキットイベント『いつまでも世界は…』にも出演。さらにその翌日となる30日お昼には同じく京都のヴィレッジヴァンガード新京極店でのインストアライブ、夜には寺町cafe&BAR大丈夫で弾き語りイベント「男と女の密会Vol.4」にVo.Gt.のメイビーモエとDr.の舘松子莉(たち まつこり)が出演と、まさに多忙を極めているバンドだ。
そして、5月31日大阪・北堀江Club Vijonを皮切りにミニアルバムリリース「ぽわんの”こ・わ・れ・ちゃ・え!ツアー”」に突入。6月1日名古屋CLUB ROCK’N’ROLL、6月3日には下北沢Shelterでツアーファイナルを迎える。下北沢ブロイラーでは「ぽわん」のメンバーに、これまでと今の「ぽわん」、そしてニューアルバム「こわれちゃう」、さらにはリリースツアーにかける意気込みを聞いた。
---ニューアルバムの話しの前に、どうしてもお伺いしたかったバンドのことについてお伺いします。現在のあししオポチュニティーさんを加えた4人体制のぽわんは2015年12月25日からとなりますが、それに至るまでのぽわんのバンドとしての歴史についてお聞かせください
メイビーモエさん(以下、モエ): 今になって振り返るとこうだったなという話になりますが、「ぽわん」を結成し後にKey.のミサキが入り、わたし・らら美・マツコ・ミサキという割と初期の4人体制からお話します。その時期は「ぽわん」というグループが単純に楽しく音楽がやりたいという欲よりも、この4人で面白いことをやり続けたいと気持ちが一番にありました。別にバンドじゃなくても、バンドとして面白いことをやり尽くしてしまったら、みんなでお店だそうよとか会社作ろうよとかそんな話をしていた程で、純粋に4人でいることが楽しかった状況でした。そして、その4人の「ぽわん」を見ることが楽しい、アイドルグループもそうだと思いますが、その4人が楽しくしているところに一緒にいたい、そう考えてくれるお客さんが多かった時期ですね。
だから、一緒にぽわんを作ったらら美が辞めて(2014年12月31日脱退)マリナが入った(2015年4月1日お披露目)あたりで、その当初のバンドの体制からバランスが大きく変わりました。らら美が辞めてからマリナが入る前まで、タカユキカトーさんがベースサポートをしてくれた頃の話しですが、私はそれまでの自分がやってきたことがバンドの全てだと思っていました。でも、そのバランスが崩れたことで「バンドってなんだろう」と改めて考える事になり、あの4人でいることが楽しかったという気持ちが本当に大きかったので、らら美が抜けて何を作ったらいいのかわからなくなってしまいました。あの時の4人が一番面白いと思えるモノを作ることが私の仕事だったから、その4人じゃなくなったときに何をどこに向けて作ったらいいのかわからなくなってしまったんです。そして、その時の迷っている気持ちをそのまま出して作ったのが『MUSIC>>>>>>BED e.p』というミニアルバムでした。
このミニアルバムを作ったときに多くの方に様々な感想をいただき、当時ライブをしていて自分自身が感じたこと、それが後にマリナが入って次のアルバムを作ろうとなったときに、私はあの4人じゃなくなっても音楽を作りたいんだ、というところに最終的にたどり着きました。でも、その時は音楽に対する気持ちが強くなりすぎて、正直もう「ぽわん」じゃなくてもいいのかなと思っていた時期でもあります。「ぽわん」というバンドはあの最初の4人のことだったのかなぁと何度も思ったこともありましたが、マリナが新たに加入してメンバーが一生懸命バンドについて考えてくれることを目の当たりにして、自分の音楽を作りたいという気持ちと、自分が作った「ぽわん」というバンドに対する気持ち、メンバーひとりひとりへの想い、それが一番均衡がとれるところを頑張って探していました。しかし、マリナが入ってからは「ぽわん」自体ではなくとにかく音楽をやりたいという時期に入っていて、そのことでキーボード(ミサキさん)が辞める事になりました。「ぽわん」をやりたいという気持ちから「音楽」をやりたいという気持ちに変わってしまい、すれ違いが生まれてしまい別れることになりました。
マツコは元々「ぽわん」で音楽を作りたいという気持ちを持っていたので、ぶれることなく一緒にやってくれている。マリナは元々別のバンドで音楽をやっていて、音楽をやりたい、ベースを弾きたいという気持ちでぽわんに入ってくれました。でも、私自身が「ぽわん」として音楽をやりたいという気持ちになったのは、あししが入ってからでした。
自分も他のバンドや音楽を観るときはそうですが、バンドは最初のイメージがとにかく大きいので、見た目的なイメージやメンバーが抱いているモノが変わってしまったとき、それを受け入れてもらうのは大変なことだとわかっていたけど、あししが入ってそれを越えられると思ったので辞めなかった。だから、やっと今の「ぽわん」で音楽を作り続けたいという状況になりました。普通に音楽が好きでバンドをやり始めた人が、
---そのような心境の変化がありメンバーの脱退があったわけですね。そして、12月25日にあししさんが入るわけですが、あししさんとの出会いから加入までについてお聞かせください
モエ: 昔から知ってました、でも、
あししオポチュニティ(以下、あしし): 直接的な付き合いは無かったですね
モエ: だって、嫌いだったもん(笑)
舘松子莉(以下、マツコ): あー、なんか言ってたよね
モエ: アイツら調子のってんなみたいな感じで見られてたし
あしし: 3年前の年末に対バンしてて、その時ぽわんが一番調子に乗ってる頃で、なんかみんなお揃いの衣装着て楽屋を占拠していた。鏡を3人(女性メンバー)で使って化粧直しながら、あーだこーだ言いながらね
マリナティシャン(以下、マリナ): それ、場所は?
あしし: Zher the ZOO(代々木)で
モエ: これ、「ぽわん」のイメージめっちゃ下がるやつじゃん
あしし: そうだよ(笑)
マリナ: え、うちらめちゃくちゃ楽屋での振る舞いは厳しいじゃん
マツコ: 最初から、うちらはちゃんとしてたけど、、、
あしし: ほんとに? じゃあ、なに、あれ?
モエ: 違うバンドのことじゃない(笑)
あしし: 3人で姦しい(かしましい)感じがありまして、ちょっと、なんだろうね、、、あまりいい印象はなかった。当時、「THE MASHIKO」っていうバンドをやっているときの話しですね。そのバンドはめちゃめちゃ硬派だったんで、軟派な音楽をやってるヤツだって
モエ: ホントそう、真逆だよね。アイツら調子にのりやがってって思ってたんだよね? うちらはうちらで、アイツら自己満じゃねーか、とか思ってた。でも、ライブであししのギターを観たら、めちゃくちゃカッコイイ。だから、私たちは好きだったよ
あしし: いや、別に俺も嫌いじゃないよ(笑)
モエ: 「嫌い」って言ってたよね
あしし: いい印象は受けなかった
モエ: チャラいなって思った?
あしし: そうそう、そうです
マツコ: でも、楽屋ではあししチャラく見えたよね
モエ: 見えた
あしし: なんだか、負けちゃいけない、って思って(笑)
---そこで勝負しないでくださいよ、、、
モエ: その時も星条旗着てたよね、星条旗のニットみたいなの
マリナ: えーーっ!
あしし: 着てた、原宿で買ったやつ
モエ: ダッセーやつ
あしし: そう、ダッセーやつ
モエ: めちゃくちゃダッセーやつ、今の30倍くらいダサいやつ!
あしし: 、、、もう、いいだろ、そのくらいにして(笑)。その時に会ってから2・3年連絡を取っていなくて
モエ: でも、ツイッターはフォローしてくれた。ツイッターはフォローしてくれるんだよね、チャラいって思ってても
あしし: 一応ね、こっちも営業があるから(笑)
モエ: FUJI ROCK出てますからね、「THE MASHIKO」は
あしし:ROOKIE A GO-GOですけどね。過去の栄光です、栄光でもないか
モエ: 凄いんですよホントに
---そして、あししさんが「ぽわん」に加入されますが、昨年12月のツアーの頃には決まっていたわけですよね。どのような経緯で加入されたのでしょうか
モエ: あのツアーのリハをやってる11月中旬くらいに、次の「ぽわん」をどうするのかということを考えていて、毎日ツイッターをフォローしてる人で『空いてるやついねーか』ってチェックしてました。すごくさかのぼった下の方に「あししオポチュニティー」って出てきて、『あ、この人、ギター』だって思って。それで、ツイートをチェックしたら、ちょうど「THE MASHIKO」が活動休止しますというツイートを見つけて『ヤバイきた! まさに求めているギターだ』って。実はメンバーと話していたときに、めちゃめちゃスラッとしてて硬派にギターをずっと弾くみたいな人と、猿みたいに動き回るギタリスト、2人を入れて5人にしたいって
マリナ: そう、猿みたいって言ってたよね
モエ: その猿みたいなギタリストががなかなか見つからなかったんです。スラッとしてる方は何人か候補がいてこの人いいねって話をしてたけど、猿みたいなのがなかなかいないな思ってたいたら、『いた!』って。ソッコー、活動休止しましたってつぶやきの30分後ぐらいに、DMで『ぽわん、ギターを探しているのですが一度お話ししませんか』って送って。超そわそわしながら出会い系のメールを待ってるみたいな、でも、すぐに返してくれたんだよね
あしし: 最初は、活動休止のその日にそんなDMが来たから『無礼だ』って思った(笑)
モエ: これ、吉と出るか凶と出るかわからなかったけど、あししを誰にも取られたくないって。空いたら絶対に声がかかるから、本能的に今しかないって。無礼も承知で送って、あとで謝ればいいやって。で、翌週くらいには会ったんですよね新宿で
あしし: なにか、送ってくれた文面を読んで、このバンドは切実な何かがあると感じたので、早く返事をしないとと思いました。どうでもいいやとは、思わなかった
---ギターを入れることは決めていたのですね
モエ: 決めていましたね。その時、自分の中から出てくる気持ちがシンセポップではなくギターロックだった。ギターが3本の時もあるし、自分が動き回ることもできる、だからギターを2人入れようと。ただ、「ぽわん」は5人になろうとすると、1人入れなくなるという呪いがあって、、、
---え、本当は2人決まっていたのですか?
モエ: 今回も決まっていたけど、発表する前に入れなくなってしまって、、、
---これは公表されていない話しですよね、驚きました。ギターが2本ですか、それは全く想像していませんでした
モエ: 誰もが想像していないところに行きたい。なんか悔しいんですよね、想像している範疇でしか動き回れないのって。私すらも考えていなかったことをやろうと常にやろうとしていて、みんなが思っていないことで、『はい、男2人入れました』みたいな感じにしたかった。結果的には今の4人になりましたけど
---しかし、男性のギタリストがひとり入るということも予想していた人は少ないと思いますが、しかも男性ギタリストが2人入ると予想していた人は皆無でしょうね。新メンバーがどこかのタイミングで入ることは私も考えていましたが、実際の構想はそんな展開だったんですね
---なぜか自分の中で啓示があって、男性メンバーが入りガールズバンドで無くなるということを考えていました。それもあり、12月のツアーファイナル下北沢Shelterの時にマツコさんに「祝・脱女装」と書いた日本酒を差し入れたのですが、現在のマツコさんはは女装をしているという状況なのでしょうか?
モエ: それもね、いろいろあるよね、マツコしゃべりなよ
マツコ: 男性2人を入れるコトになったとき、アーティスト写真のバランスを考えて男を入れるのなら、もう、おかまはいらないんじゃないかって。それで、1回女装は辞めることになり、自分の中でもイロモノ扱いされている事実があって、それ自体は知ってもらえるキッカケにはなっているので悪いことではないのですが、そういうことなしで行きたい欲が自分の中で沸いてきました。そして、4人でのアー写を1月に出したのですが、そのアー写を撮る際にその場でもカツラ被るか被らないかどうするのか悩んでいて、結局カツラを被って撮影しました。あの時にカツラを外して撮ってれば、女装を辞めたという感じになっていたのかもしれないですね。自分の中ではアー写を見て『女装を辞めた』という感じが出ている、と思ったのですが、、、
---上半身裸でジーパン、さらに下駄履いてますもんね。でも、世間はそう捉えてくれなかった
マツコ: 浸透しなかった、、、
---ということは、今も継続中で女装をしているという状況なのですね
マツコ: は、い、、、やはり、わかりやすい方がいいなって
---わかりやすい、、、ですかね。昨日のライブ後(いつまでも世界は…)に、たぶん初めてみたであろう女のコ2人が、「いやいや、男だよ男。どう見たって男だって」『え、でも、よくわかんなくない、なにか中性的な違うモノなのかも』とか話してました
マツコ: え、デビュー当時の武田真治感が出てるって?
---いやいや、勝手にいい方向に捉えないでください(笑)。明らかに迷ってる感がありました、でも、そのことも含めて彼女たちに刻み込まれたのは事実なんだろうなと。私が初めてぽわんを観たのは2014年の「下北沢にて」で、会場のTHREEについたらお客さんが一杯で全くステージが見えず、下手側のスピカ-の後ろにある隙間から見てました。マツコさんの横顔がちょっと見えるみたいな場所にいたのですが、「あれ? ガールズバンドなのに、猛々しいドラマーだなー」って。その時は何も知らなくて普通にガールズバンドだって思い込んで見て、ものすごく心がざわついたことを思い出しました。で、女装を継続中ですね
モエ: どっちでもいいんだよね
マツコ: そう。やはり、こだわりとプライドを持って去年の12月まで約3年間、よりキレイになるように努力をしてきたのですが、、、一旦辞めてまた始める訳ですが、、、まあ、どっちでもいいのかな、と(笑)
---え、どっちでもよかったら、普通は女装を辞めませんか?
モエ: 元が女装だったからね、女装している方が普通
---あ、そういうことですね。ぽわんに入った瞬間から女装だったわけで、どっちでもいいのなら女装に戻すのが普通であり、自然だってコトですね、、、って、理解したような気持ちに一瞬なりましたが、全然、意味分かんないです(笑)。まあ、現状は女装ということで
モエ: でも、もう女装できなくなっちゃうね
---え?
マリナ: ああ、確かに
マツコ: そう、だ、ね、、
モエ: 新しい衣装はズボンなんですよ、もう、女装じゃないね。坊主になっちゃうね
マツコ: また、あの悩みが、、、大丈夫かな、、、
モエ: それね、深刻だね、心配だね
マツコ: 俺も心配
モエ: スカートにする?
あしし: めっちゃ、おっぱい作ればいいんじゃない
モエ: そこで茶化してくるんだね、このコ。やーねーーっ!
マツコ: 結構、加入してから何回か俺カチンときてるコトが、、、
モエ: 空気読めないところがあるよね(笑)
---(なんという現場に居あわせてしまったのだ)え、ええ、、、
マツコ: それは、楽しみにしておいてくれれば
モエ: でも、マツコが一番似合う衣装だよね
マリナ: うん、似合う
モエ: しっくりくる、たぶん見たら「なるほど」って思ってもらえる。マツコが一番着こなせる衣装ですね。前までガールズバンドだったから、マツコも可愛くなりがいがあったんですよ。みんな同じ衣装を着れるというのがあって、それをいかにそれぞれが着こなすかという部分があり、女装してて楽しくてやりがいがあったと思います。でも、男女のグループってバランスが難しくて、そういう所での立ち位置、アイドルだとツインテールが複数人いるということはなくて、バンドでもバランスを考えないといけない。「ぽわん」はラジオから楽曲が流れてきて好きになるというよりは、口コミに近い感じで音楽の良さだけではなく4人それぞれの人間性が出せるようにしたいんです。人間性を消してカッコイイ音楽もあれば、人間性を強調して伝わる音楽もある、「ぽわん」はどちらかというと後者なのでちゃんと4人でバランスを取りたい。でも、男女でやることが初めてなのでバランスを取るのに時間がかかる、それが現状ですね
---メンバーも変わり音楽的にも大きく変わったのなら名前が変わってもいいのではないか、そのような意見を耳にしたことがありますが、その点についてお聞かせください
モエ: 私は高校時代からバンドをやりたくて、普通にメンバー募集してバンドをやったり、ライブハウスで知り合った人とやったり、高校時代の友達とやったり16歳の頃から8年くらいやってて、その間に50人くらいメンバーが辞めちゃって、、、一つもバンドが続かなかった。初めてちゃんと続いたバンドが「ぽわん」で、私にとって「ぽわん」が、自分の人生の中でも一番大切なものだから変えたくないなと。それも、自分で作ったものを越えられないっていうのもすごく悔しくて。
---あししさんが昨年12月25日加入し、4月20日に渋谷クアトロのライブを経て、次に私が「ぽわん」のライブを見たのは5月18日のBASEMENT BARの「the peggies」と「グミ」のスリーマンでした。私にとってはこの日以降、明らかにぽわんのライブが変わった感覚があります。表現が難しいのですが『整った』というか『完成した』といった印象を受けました。どうしてもまずはモエさんとあししさんに目が行ってしまいますが、マツコさんのドラムとマリナさんのベース、それぞれがこれまで以上に活きていると感じました。さらに5月25日にリリースされたアルバム「こわれちゃう」を聞いて、それを裏付けすることができる音源になっていることを知り、今の「ぽわん」が完成したと確信しました。あししさん加入からの5ヶ月間はどのような期間だったでしょうか
モエ: めちゃめちゃ変わりましたね。あししと私が主に熱く語り合うのですが、音楽のことについてもバンドの将来のことについても、お互いに語り癖がありますね
あしし: 語りたいんですよ
モエ: 語っちゃうよね、男子中学生みたいに家で好きなCDを流しながら
あしし: 何か一つでも吸収できないかみたいな
モエ: 音楽のこういうことが素晴らしいといった、他愛のない自分の衝動や感じたことを常に共有し合ってました。それはとても大切なことで、マリナ・マツコともですが、そういったことを繰り返すことによってわざわざ言葉にしなくても同じエネルギーを発することができると考えているので、それはとても重要な期間でしたね
---私みたいな普通の音楽を聴く側のファンからすると、メンバーが入った瞬間に完成と思ってしまうわけですが、加入から5ヶ月間お互いが密接に過ごすことによって、完成度が高まっていったということですね
モエ: 私としては5ヶ月という期間は早かったと思います。「ぽわん」のようなアイドル寄りな売り方をしていたバンドが、全く方向を逆にしてさらにメンバー的にもガールズではなくなるということは、応援していた人が応援したいと思う要素が半分以上減っていると自分でもわかっています。それでも、やりたいこと、届けたい人たちが明確に見えて、それを形にするのには本当は1年くらいかかると思っていました。もっと、あししが馴染むのに時間がかかるのでは、お客さんから見ても、メンバーの中で同じ気持ちを共有できる言葉にはできない感覚を手に入れるためには年内活動して、ワンマンツアーなどを通して完成するのかなと。
彼はこんなにちゃらちゃらしているように見えますが実はとても努力する人で、「ぽわん」に対して私がかけている想いをしっかりと汲んでくれます。もちろんあししだけではないですが、一番最後に入ってきたのにも関わらず私の想いに食らい付いてくるパワーと才能があったこともあり、予想よりも早く5ヶ月でここまで来たという感じです
---よく考えたら、メンバーが加入してライブを重ねて音源を出して、、、時間がかかって当然ですね。それにしても、あししさんにそういう一面があるとは全く気づいていませんでした
モエ: あんまり、褒めていると恥ずかしいので、、、書かないでください(笑)。あししのことなんかを褒めてる自分がなんだか気にくわない(笑)
あしし: 書かなくてもいいですよ(笑)
---書きますよ! めちゃくちゃいい話じゃないですか! 「書かないでください」って、言ったことも書きますから!
モエ: しかも、あししが自然とそういう立ち位置に来たことによって、マリナとマツコも自分たちができる仕事をちゃんと共有した上で連携できるようになった。バンドとして凄く動きやすい『整った』感じになりましたね
---まさに今の「ぽわん」が整った状態ですね。完成したとはいえそれも通過点で、ここから「ぽわん」はさらに進化していく。そのことを実際にお話を聞いて確信することができました
モエ: マリナもなんか言いたいことある? 今日一回もしゃべってない!(笑)
マリナ: あのー、、、大丈夫です(笑)。自分から語れないんですよね
---マリナさんは加入から1年経ちましたが、この1年どうでしたか?
マリナ: モエちゃんが「ぽわん」で何かしたかった時が終わって「音楽」をやりたくなった、そんな、バンド自体が変化のまっただ中のタイミングに入ったこともあり、今は、やっと心が落ち着きました(笑)
モエ: それはあるよね。私が「ぽわん」なんだけど「ホントはぽわんじゃなくてもいいのかも、なんだろうこの気持ち」と考えているときに入ってくれたので。 お互いに尊敬し合い必要とされ合ってこそ、バンドは成立する。四分の一とかじゃなくて、全部混ざり合ってぐちゃぐちゃになっているのが理想のバンドだと思ってて、それが、ぐちゃぐちゃになりたいのに「ホントに私でいいの?」みたいな時期だったから、一番悩んだと思う。でも、そういう状況に負けないでちゃんと食らい付いてきて、そしてベースを弾きたいという気持ちも強くちゃんと続けてきたから、今の状況が落ち着くんだと思います
マリナ: そういえば、この前、「一つ一つのライブを大事にやりたい」みたいなことを書いたら、『この言葉は、もしかして、、、』みたいな感じで捉えられてしまって、
マツコ: カウントダウン的な?
マリナ: 「来ないと、観れなくなっちゃうよ」みたいに捉えられてしまって、そういうことじゃないんだけどな、あんまり心配しないで欲しいなって。もっと、わくわくしながら応援してもらいたいです
---たぶん、今のぽわんのライブ、そして今回のツアーを見ればそんな心配は払拭できるのではないでしょうか。そのくらい、今のぽわんのライブは聴く側の気持ちをわくわくさせてくれますからね
---マツコさんに一つ質問ですが、ドラムを改めて指導を受けたという話しを伺いましたが、具体的にどのような指導を受けられていたのでしょうか。とても素人的な考えですが、マツコさんはドラム歴が長いので、なにか特殊なトレーニングでもしたのかと
マツコ: 養成ギブス的な(笑)
---違いますよね、、、
マツコ: あくまで基本的な、基礎の部分を改めて、年数が長いからないがしろになってしまっている部分を教わっています。そこをしっかりと練習すれば、全てがレベルアップできるので
----経験年数が長いからこそ、基本に立ち返り改めて指導を受けていたということですね。今のマツコさんのドラムは明らかにパワーアップしたと感じていましたが、そのような地道な練習の甲斐があってだったのですね
《ぽわん ~ニューミニアルバム「こわれちゃう」への想い~》に続く
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【ぽわんの ”こ・わ・れ・ちゃ・え!ツアー”】
2016/5/31 (火)北堀江Club vijon
開場 19:00 / 開演 19:30
前売 2500円 / 当日 3000円 (D代別途600円必要)
ぽわん/クリトリック・リス
ローソンチケット L-CODE:52031
e+(イープラス)
2016/6/1 (水)名古屋CLUB ROCK’N’ROLL
開場 19:00 / 開演 19:30
前売 2500円 / 当日 3000円 (D代別途500円必要)
ぽわん/つしまみれ/ぱいぱいでか美
ローソンチケット L-CODE:42771
e+(イープラス)
2016/6/3(金)下北沢シェルター
開場 19:00 / 開演 19:30
前売 2500円 / 当日 3000円 (D代別途500円必要)
ぽわん/カトキット/ぱいぱいぱいチーム
ローソンチケット L-CODE:74787
e+(イープラス)
こわれちゃう(2016)
2.きみの狂気にキュンとする。
3.思い出になんてなるもんか
4.CP/KP
5.あいにきてI・NEED・YOU!
6.ハッピーミラクルラブソング
2016.5.25 Release WAKRD-054
¥1,800(税抜価格)+税