先日、下北沢一番街商店街を歩いていると気になるお店を見つけました。
いつの間にできたのかもり蕎麦専門店がオープンしていました。もりそばというとおそば屋さんのメニューで一番ベーシックなおそばのみのメニュー。店頭には「二八もり」700円、「十割もり」800円、「おかわり」500円、そして「ビール・冷酒」400円と書かれているのみ。本当におそばは「もり蕎麦」しか出していないお店なのだろうか。この日はすでに売り切れていたので、後日改めて伺いました。

場所は下北沢一番街商店街の鎌倉通り寄り、パン屋「mixture」の向かい、ラーメン屋「こてつ」のお隣です。

13時過ぎに伺いましたが、すでに「二八もり」は売り切れ。そこはもう蕎麦オンリーの「十割もり」で挑むしかありません、お店に入ります。すると、、、


なんというか、テーブル上にメニューもないし、壁にお品書きが貼られているわけでも無い、究極シンプルな店内でした。
カウンターに座り「十割もり」をオーダーします。オーダーから数分、思った以上に早く提供されました。



何もつけずにそばを一口すする、かむたびに口に拡がる甘さ。え、おそばって、こんなに甘かったっけ?? イメージしていた十割そばはどちらかというともっそりしているイメージでしたが、このお店の十割そばはとてものどごしがよく、かめばかむほど甘みが口の中に拡がる。これ、つゆをつけなくてそのままでも全て食べられるかも。

つゆに少しつけてそばをいただく。つゆはハッキリとした味わいなので、あまりつけすぎない方がいい。つゆの味わいと供に、しっかりとしたそばの甘みが際立つ。もちろん、つゆにつけていただいてもおいしい。
お蕎麦の量は多くないので、おかわりをいただく。

再びつゆをつけずに一口。甘い、そばとはこんなに甘いものだったのか、、、。素朴なイメージとはかけ離れ、今まで食べてきたそばとは全く違うモノであることを認識する。
なぜ、もり蕎麦しかないのか。お店の方に話をうかがうと、蕎麦自体を味わってもらいたい、蕎麦が本当はどのような食べ物であるのか知ってもらいたいとのこと。ちなみに、つゆはあまりつけずに食べるのが一番、塩をつけて食べることもあるとか。
そして、メニューは二八と十割しかありませんが、そば粉は毎週変わるとか。そういえば、先週は「茨城県産常陸秋そば」でしたが、この日は「北海道産キタノマシュウ」と書かれていました。ある意味、毎週違うお蕎麦がいただけるわけです。
ちなみに、二八蕎麦は小麦粉が2割入りますが、蕎麦の甘みと小麦粉の甘みが重なり合い、より甘みが感じられるお蕎麦になるとか。これは、二八も試してみないと。

下北沢ではもちろん初めて、全国的に見ても数店舗しかないもり蕎麦専門店『もり蕎麦 太田』。蕎麦好きの皆さんはもちろんですが、蕎麦本来のおいしさを味わってみたい方にオススメしたいお店です。日本全国からここの蕎麦を食べに来る人がいてもおかしくない、そんなオンリーワンのお店がまた下北沢に誕生しました。
『もり蕎麦 太田』
北沢2-39-13
11:00-15:00(売り切れ次第終了)
月曜定休