2023年3月7日、優れたデジタルコンテンツまたはサービスの制作者を表彰する『デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー‘ 22 /第28回AMDアワード』の授賞式が帝国ホテルで開催され、「AMD理事長賞」にドラマ「silent」が選出されました。
ドラマ「silent」の選考理由について、以下のように公表されています。
今の若者たちのテレビドラマ離れが指摘される中、フジテレビの「silent」は 最高の感動と新しい楽しみ方を生み出した。東京・世田谷代田を舞台に、声がなくても愛が伝わる設定と演出、事情がわかると前に戻って観たくなる伏線と回収など、今の若者たちの空気感をオリジナルドラマとして見事に描き出した。放送後はtwitterの世界トレンドで毎週のように1位を獲得し、見逃し配信の再生回数も全11話で6191万再生と歴代最高を記録した。
また、テレビの前にいない若者に届けるため、「エピソード0」ドラマやドキュメンタリーといった複数の配信オリジナルコンテンツを作成したり、SNSではスポーツ中継延長時に本編に入りきらなかった未公開シーンや小道具の投稿をする等、今の生活スタイル合わせたきめ細かな工夫も光った。時代を切り取るセンスと新しいことに挑戦する姿勢を高く評価した。
また、今回の受賞に際し株式会社フジテレビジョンは以下のコメントを発表しました。
『silent』は、本当に静かなドラマです。10分近く手話による衣擦れの音しか聞こえない、そんなことも何度かありました。こんなにも静かで地味な作品が、このような栄えある賞を頂けたことを心より嬉しく思います。本当にありがとうございます。
「展開ありきで物語を作るのではなく、人の心を丁寧に描いてその心の動きで物語を作っていこう」このドラマは、脚本の生方美久さんとそう話したところから始まりました。その生方さんが、これがデビューとは思えないクオリティで脚本を仕上げ、それをゴールデン・プライム枠初演出となる風間太樹監督が瑞々しい感性で丁寧に映像化したことで、静かだけど目が離せない独特の世界観が生まれたと思っています。もちろん、川口春奈さん、目黒蓮さん、篠原涼子さんをはじめとする素晴らしい役者さんたちの繊細な演技も「silent」の世界を紡ぐことができた大きな要因だったと思います。
また、地上波放送はもとより、見逃し配信において過去の記録を大きく塗り替える再生回数を記録できたことにも感謝しかありません。連ドラ離れがまことしやかに語られるようになって久しいですが、「じっくり見てほしい」という想いで作ったドラマが配信というメディアで結果を残したことには大きな意義があると思っています。また、配信回数自体がヒットの指標になった初めてのケースでもあったと思います。そういう意味では、連続ドラマの「新しい物差し」を作れたのではないかと思っております。
毎週のようにトレンド世界1位を頂いたことや、聖地巡礼が話題になったことも含め、SNSでの盛り上がりそのものが、このドラマを社会現象と呼ばれるまでに持ち上げてくれました。そのすべてに感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。
つい先日ドラマ「silent」がTVerアワード2022ドラマ大賞に選出されたことをお伝えしたばかりですが、今回は一般社団法人デジタルメディア協会(AMD)がデジタルメディア業界の発展を目指し優れたデジタル・コンテンツ等の制作者を表彰する『第28回AMDアワード』でも受賞することになりました。
選考理由からも分かるとおり、ドラマ自体のクオリティもさることながら、ソーシャルメディア全盛期の今だからこその仕掛けの数々が評価されています。リアルタイムでなくても配信で試聴することができたことも大きかったですね。
改めて第28回AMDアワード・AMD理事長賞の受賞おめでとうございます。まだまだ、「silent」の話題は尽きなさそうです。
