たくさんの人が夢を持って集まってくる街・下北沢。

まちゆく人の夢の話を聞かせてもらいました。

 

5月14日水曜日、下北沢CLUB Que

今日のイベントの最初のバンドの演奏が終わった直後、そのバンドを初めて見たらしき女の子たちが、鼻をすすり、ゴシゴシと目を擦っていた。

「すごい良かった・・・今日来て、本当に良かった」

さっきまで演奏していたのは、サカシマという4ピースバンドで、最後の曲は、彼らの代表曲となっている「四万年漂流」だ。

「あの歌詞は、輪廻転生がテーマになっていて。主人公の男の子には恋人がいて、いつか、みんな死んで、俺も君も死ぬ時がくるのかなって。そんな時が来ても、もし時間が一周するとしたら、またこんな関係になれたらな、みたいな歌詞なんですよ。何となく生きてるつまらない日常な気がするけど、こういう日常に戻って来れたら、僕はそれで良いんじゃないかなって。」

サカシマの全ての曲の作詞作曲をしているのは、スズキヨウスケくん(25)。

スズキくんがサカシマを結成したのは大学2年の11月。大学の文化祭に、自分の作ったバンドで出てみようと、サークルの仲間集めて3ピースバンドを作った。それがサカシマだった。

 

結成当初の、まだ「これからライブハウスに出ようか」という時に、事件が起きる。

スタジオで一発撮りし、何となくマイスペースにあげた「四万年漂流」が、ミニットメンのベーシストであるマイク・ワットに取り上げられたのだ。

「びっくりしました。いきなりメールで『君の曲を僕のラジオで紹介させてもらったよ』っていう事後報告が来て。それまで自分で曲作って歌って「良かったよ」って言ってもらった事がなかったんで。それを誰かに褒めてもらえるというのが単純に凄く嬉しくて。勘違いに自信がついた。」

 

しかし、そのメンバーでの活動が続いたのは1年余り。

「マイク・ワットの事があった時は、みんなテンションも高かったんですけど。その3人でやっていく事に段々テンションが付いて行かなくなったっていった。自分もバンドのやり方が分かってなかったのかも知れないですけど、やってくうちに上手くいかなくなっていって・・・末期はみんな、全然楽しくなさそうだったんです。」

最後に一枚音源を作りきろうという事になり、自主制作のミニアルバム『四万年漂流』を制作し、バンドは休止する。

大学3年の1月だった。大学生なら誰もが就職活動を考えだす時期。就職活動も一応してみた。何社か説明会にも参加してみたが、そこには、音楽をやっている時に感じられたような広がり、可能性を感じる事は出来なかった。だったら音楽を仕事に出来るまで頑張ってみようと決意した。

「このまま終わるのが、めっちゃ消化不良で悔しくて。それまでサカシマで作った曲を、自分も気に入ってたし。解散ていう選択肢を取りたくなかったんです。」

 

そして、サポートメンバーを集めて活動を再開するが、またバンド内のコミュニケーションの壁にぶつかってしまう。

「メンバーに自分の社会規範を押し付けようとするタイプのヤツがいて。最初は、それだけバンドに真剣に向き合ってくれてるのかなって思ってたんですけど。でも人に厳しい癖に、全然練習してこなくて。注意しても全然聞かないし。」

上手くバンドを成長させられない葛藤、夢にしがみ付きたい気持ちや焦りに、段々追い込まれていく日々。そんな状況が1年続いた。

 

2010年暮れのライブを最後にサポートメンバーと別れ、またも活動休止。自暴自棄な気持ちになっていた時だった。

サカシマのHPのメールフォームから、現ギターのヨシダくんのメールが届いた。

「突然『四万年漂流』を愛聴してます、もしよろしければ僕にギターを引かせてくれませんか?って。止めようと思ってたバンドに入りたいと言ってくれるヤツが居るのかと思って嬉しくて。で、会って、作り掛けのデモを聞かせたら、凄く良いって言ってくれて。それが単純に嬉しかった。それならよっしゃ、もう一回メンバー集めてやってみっかって。ラストチャンスくらいのつもりで。」

サークルの後輩に「取り合えず来てよ」と声を掛け、4人でスタジオに入って演奏してみた。その時間が、ただただ楽しかった。そして、その時の思いのまま、サカシマは今に至る。

「今のメンバーはみんな、これは凄く大事なんですけど、みんなめっちゃ音楽好きなんですよ。喧嘩とかしますけど、それで嫌いになったりしないし。俺、普通に人としてみんなのこと好きなんですよ。俺の作った曲を好きって言って、それをみんなで良くしようってしてくれるのがすげー嬉しい。」

メンバー全員が、音楽を仕事にしたいと思ってる。

47都道府県のこらずツアーをした時に、どこの会場に行っても一人はサカシマを見に来てくれた人がいる状況が目標なのだそうだ。

今、スズキくんは、朝10時から夜18時まで、下北沢の古着屋でアルバイトをしながら、バンドの活動を行っている。やりたい事をやる為に資金がいる。予定のない日は殆どシフトを入れ、スタジオ前にも時間があったらバイトに入る。

「就職もしてないから、全ての事を遊びでやる訳にはいかないし。自分の状況は自分で切開いて行かなくちゃっていう意識がある。色んな事を言われて来たから、お前等なんかより、ずっと有名になってみせるみたいな意地がめちゃめちゃある。」

そんなサカシマが、6月14日(金)に発の全国流通盤を発表する。

「今度のミニアルバムのテーマは、日常的な感じ、一日の流れ野中の日々の事をテーマにしています。僕が今出せるロックンロール、ハードコア精神を全て込めました。」

あるがままを受け止めつつも、決して流されない。どこまでもセンチメンタルながら、絶対折れない強さと愛おしさの溢れる、とても優しいアルバムに仕上がっている。

6月28日(金)には下北沢CLUB Queでのレコ発も決定している。最近注目されているMOROHAなど対バンのメンツも素晴らしく、最高の夜になる事は間違いない。是非足を運んでみて欲しい。

●サカシマ「眠るまで」6/14(金)全国発売

タワレコ,HMV各店、Amazon等オンラインショップにて

流通bridge/全6曲/1000円

録音:タカユキカトー(ひらくドア)

推薦文:須原敬三(ギューンカセット代表、ex羅針盤、埋火etc)

●6/28(金)下北沢CLUB Que

サカシマ初の全国流通盤CD『眠るまで』レコ発企画

“POPS ON TOP!!vol.2”

18:30開場 19時開演 ¥2000(高校生以下半額)

出演

サカシマ (http://sakashimasakasa.web.fc2.com/)

スカート (http://flavors.me/skirtskirtskirt)

MOROHA (http://moroha.jp/)

TESUSABI (http://tesusabi.com/)

DJ:タカユキカトー(ひらくドア)

【スズキ ヨウスケ】

1988年生まれ

全長:約170センチメートル

分布:下北沢、八王子

生態:実直、不器用、マイペース、反骨精神旺盛、意外に怒りん坊

解説:サカシマのギターボーカルで、全ての曲の作詞作曲を担う。

   2013年6月14日、初の全国流通版『眠るまで』発売。

   6月28日には、下北沢CLUB Queにてレコ発ライブを行う予定。

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