「いってらっしゃーい!」
ハイタッチの音とともに、元気ハツラツな声が下北沢『Vizz』にはじけました。
そうです、下北沢に朝劇・下北沢『リブ・リブ・リブ』が帰ってきたんです!
朝劇とは、”美味しい朝食とお芝居で1日の幕開けを!”をコンセプトとした、非常に新しい演劇の形。
場所もカフェということで、役者さんとお客さんとの距離がびっくりするほど近い、演劇の新しい可能性を秘めた朝劇。
そんな、約1ヶ月ぶりとなる朝劇・下北沢『リブ・リブ・リブ』が『Vizz』で行われると聞き、行ってきました!
日曜日の朝9時前ということで、商店街なんかは人通りはそこまで多くありませんでしたが、『Vizz』さんのまわりは、少しざわざわとにぎやかな雰囲気が!
入り口のメニューには『本日朝劇の為 11時迄貸切』の文字が!
おおお、なんだかワクワクしてきます!
中に入ると、まるで映画のシーンで使われそうなお洒落空間が!
しばらくすると、続々とお客さんが増えてきました!
お店に入ると、まずドリンクを注文します。
私は、グレープフルーツジュースを注文。
朝のねぼけた頭に、爽やかな酸味を注入します。
そして、気づけば9時。いよいよ始まりです。
『Vizz』さんの空間を大胆に使った役者さんのパワフルな動きに、お店の作りや内装をお芝居の中に取り入れた、台詞!
通常なら、客席から見るはずの演劇を、地続きで見ることができる不思議さ!
役者さんと一緒に、自分もその他大勢として、出演しているような、そんな気持ちにもなる、カフェ全体を巻き込んだお芝居でした!
ちょっとした台詞に下北沢ネタをちりばめられていて、下北沢が好きな人なら、ついクスッと笑ってしまいます。
しかし、最後には、じーんとなんとも言えない優しい気持ちになったりして、なんだか体にも心にも栄養たっぷりな時間でした!
お芝居が終わると、朝食がふるまわれます。
タコスにサラダ、お芝居の余韻と共に食べるご飯って、とっても幸せ。
少しスパイシーなタコスに、すっきりとしたサラダがとてもよく合います。
お芝居の後の充足感が漂う中、皆さん思い思いに朝食を食べます。私のテーブルは、初対面とは思えないほど、演劇のことで話が弾みました。いいなあ、こういう出会いって、、、。
そして、そんなテーブルをひとつひとつ回ってくださる役者さん方。
そうなんです、この朝劇のすごいのは、役者さんがお芝居の時だけでなく、お芝居が終わってからも、とても距離が近いということなんです!
テーブルが一緒になった方たちも、口々に「この親しみやすさは、とっても嬉しい!」と顔をほころばせながらおっしゃっていました。
しばらく、朝食やおしゃべりを楽しんだ後は、朝劇恒例の、、、?
ハイタッチからのお見送り!
「いってらっしゃーい!」という言葉に、役者さん方のキラキラスマイル、皆さん、とっても嬉しそう。
写真も一緒に撮っちゃったりなんかして、、、!
これは、1日素敵に過ごせること間違いない!はい、断言します!
スペシャルな日曜日の朝が終わり、一段落したところで、作・演出の原将明さんにお話を伺いました。
-まず、舞台として『Vizz』さんに依頼した経緯を教えてください。
「お客さんにとって、そのカフェに来ること自体が楽しいものになるような空間であることを、とても意識しました。
色々、カフェを巡ったんですが、この『Vizz』さんの雰囲気がとても気に入ったんです。
中に入ると、色々なソファがたくさんあって、それを見ているだけでもワクワクします。
演劇ときくと、どうしても窮屈な空間で観るというようなイメージがありますが、こんなカフェでゆったりとソファでくつろきながら、演劇を観ていただきたいな、と。」
-お店にちなんだ台詞もたくさんありましたよね?
「下北沢では、以前にブリキボタンさんでも朝劇をやらせていただいたのですが、朝劇の芝居作りは、そのお店の想いだったり、こだわりだったりを作品に反映させる”その場ありき”のスタイルをとっているので、『Vizz』さんの空間を生かすことができるように、台本は1から練り直しました。
しかし、台本を書いた時には、『Vizz』さんを想定していなかった台詞が、予想外のケミストリーを起こして、偶然にも『Vizz』さんという場所ともともとあった台詞がハマるなんてこともあって、面白かったです。」
-ずばり見所は?
「下北沢という土地を生かしたお芝居であることですね。
たくさんのお芝居があるけれども、こんなに下北沢色を出したものは無いんじゃないかな、と。
また、普通の演劇は、演劇を見た後『ああ、面白かった』で終わると思うんですが、カフェで行うことによって、そのカフェを朝劇で知ったお客さんにとっては、そのカフェとの物語が始まるんですよね。
演劇とカフェが手を取り合うことで、たくさんの出会いをもたらすことができると思っています。
そして、そんなたくさんの出会いの可能性が転がったカフェで、みんなで演劇を見て、ワイワイ朝ご飯を囲みながら、改めて朝の良さを再確認することにつながったらな、と思います。」
「こんなお洒落なカフェでお芝居できること自体がとても幸せです!」
原さんは、とても嬉しそうにそうおっしゃっていました。
もともとは、朝劇主催の右近良之が始めた丸の内の朝劇が母体だそうで、そこから下北沢でも朝劇をやろう!ということになったんだとか。
原さんにとって、かつて通っていた演技の研究所がある下北沢には、とても思い入れがあるそうです。
お芝居にちりばめられた、下北沢ネタは、原さんの下北沢への愛情なんだなあ、と思うことでした。
最後に出演者の皆さんをパシャリ!
(渡部紘士さんは、お昼の公演があるということで早めに帰られました!)

9月いっぱいまで、『Vizz』にて、行われる朝劇下北沢『リブ・リブ・リブ』(9月以降のスケジュールは決まり次第発表となりますのでHPをご覧ください)!
日曜日がやってくるごとに、同じお芝居を熟成させていきたいと意気込む皆さんでした!
「りぶりぶり〜ぶ」のかけ声で、こんなお茶目な写真も!
左上の関森さん、かわいいです!
ぜひぜひ、日曜日の朝、少しだけ早起きして、お洒落なカフェで行われる演劇から1日をスタートさせてみてはいかがですか?
これからの公演は
9/7 9/14 9/21 9/28 となり、いずれも日曜日です。
全て朝の9時スタートとなっております!
チケット代は朝食つきで2500円という良心的なお値段。
日替わりの漫読も聞けるという情報もお聞きしています。1回と言わず、通っちゃうのも楽しそうですね!

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【朝劇 下北沢「リブ・リブ・リブ」】
[作・演出]
原将明(トムハウス、チャーミーゴリラ)
[出演]
宮原将護(大人の麦茶)
渡部紘士(トムハウス、BANANA QUEST)
山岡竜弘(池袋チャリンコ倶楽部)
関森絵美(チャーミーゴリラ)
[会場]
VIZZ (ヴィズ)
[開演日時]
8月31日(日)、9月7日(日)、14日(日)、21日(日)、28日(日)
9時開演(8時30分開場)
[料金]
2,500円(税込):モーニング(朝食付き)、全席自由(朝食は終演後となります。)
[チケット予約]
http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_main_id=43507
[公式サイト]
http://ukonyoshiyuki.com/pg791.html
原さんはツイッターをやられており、朝劇の情報もたくさんツイートされているようです!ぜひこちらもフォローしてみてはいかがでしょうか?
⇒原将明(トムハウス) @haramasa1028
【VIZZ (ヴィズ)】
北沢2-23-12
03-5787-8305
12:00~25:00
ランチ:12:00~15:00
年中無休
http://love-shimokitazawa.jp/shops/detail/01132
12時からの『Vizz』の通常営業もぜひご利用ください!