しもブロを運営していることもあり、下北沢に関するプレスリリースは全てチェックしているのですが、あるタイトルのリリースが目にとまりました。
【『ポケットモンスター』シリーズが下北沢で生まれたとき。クリエイティブ集団“ゲームフリーク”を描いた『ゲームフリーク 遊びの世界標準を塗り替えるクリエイティブ集団』が復刊! ㈱書泉で12/17予約開始‼】
“『ポケットモンスター』シリーズが下北沢で生まれたとき”、そんな書き出しのタイトルに目がとまったわけですが、リリース本文にポケモンと下北沢との関係詳しい説明は書かれていない。私自身、ポケモンについては全く詳しくなく、ゲームをプレイしたこともありません。そして、ゲームフリークについてはゲームソフト会社でなんとなく名前は聞いたことがある、その程度の知識しかなかったこともあり、イマイチこのリリースにピンと来ませんでした。
ただ、なんとなくちゃんと知っておくべきだなと感じ調べたところ、ある動画にたどり着きポケモンと下北沢の関係を知る事になります。
ゲームフリーク30周年記念として撮られた『【公式】ゲームフリークゆかりの地「下北沢思い出ぶらぶら散歩」』と題した14分程度の動画に、ゲームフリークとポケモンそして下北沢との関係がしっかりと納められていました。簡単にまとめると、ポケットモンスターを開発したゲームフリークは35年前(映像は2019年のもの)に下北沢でゲーム開発をはじめ、ポケットモンスターも下北沢で誕生したとのこと。
ちなみにこの映像ではゲームフリークの縁の地として、『茄子おやじ』や『都夏』『珉亭』など下北沢の色々なお店や、ポケモンやゲームフリークに関わる場所が紹介されています。ええ、まさかハイタウンにそんな秘密があったとは、そして、あずま通りにある建物の一角でポケモンが誕生したとは、、、。
その後、disk unionのビルにちゃんとしたオフィスを借り、1996年にゲームボーイ用ロールプレイングゲーム「ポケットモンスター 赤・緑」をリリース。その後も下北沢で様々なタイトルをリリースし、ニンテンドーDS用ロールプレイングゲーム「ポケモン ダイヤモンド・パール」をリリースした後、2007年に三軒茶屋に移転し、2020年に神保町のオフィスに移転しています。
はい、下北沢情報サイトを運営している立場にも関わらずお恥ずかしい話ですが、全く知りませんでした。ええええええーーーー、そうだったの? そうだったの?? ポケモンは下北沢生まれだったの??? はい、なんだかよくわからないけど動揺しまくっていますが、このリリースで紹介されている「ゲームフリーク 遊びの世界標準を塗り替えるクリエイティブ集団」の復刊について紹介させてください。
過去に出版された書籍で既に在庫がなく手に入りにくい名作を、株式会社書泉と出版社、そして著者の協力の下で重版・復刊する企画「書泉と、10冊」。今回「書泉と、10冊 第2シーズン」の第3弾として、とみさわ昭仁さんの「ゲームフリーク 遊びの世界標準を塗り替えるクリエイティブ集団」が復刊することになりました。
今回の復刊に至った経緯について、ゲーム担当が本書を選んでおり、さらには著者でありゲームフリークに所属していたとみさわ昭仁さんが本書を復刻したいとXでポストしており、さらに太田出版の後押しなど、数々の幸運が重なり企画が実現したとのことです。
ここで、太田出版 編集担当の林さん、著者のとみさわ昭仁さん、この企画を起案した書泉グランデの関根さんによるコメントをご紹介します。
<太田出版 編集担当 林さん コメント>
2000年9月に発売、『ポケットモンスター』シリーズの開発で世界的に知られる株式会社ゲームフリークの歴史を綴った本書は、古書市場で4万円~80万円(!)で取引されている幻の名著です。元ゲームフリーク社員である著者のとみさわさんが経験されたこと、さらに田尻智さんをはじめとする関係者の方々を取材して執筆された本書は、10年20年のレベルではなく、100年先の心ある読者がゲーム史を紐解こうとしたとき、最重要となる歴史的価値のある一冊である、と思います。杉森建さんによる描きおろし(!)のピカチュウが表紙を飾る本書を、ぜひとも手に取ってみてください。
<著者 とみさわ昭仁さん コメント>
拙著『ゲームフリーク』が、このたび復刊されることになりました。この本は、いまや世界的コンテンツとなった「ポケモン」誕生に追ったドキュメンタリーですが、著者である私は株式会社ゲームフリークのスタッフの一人、つまり当事者として『ポケットモンスター』シリーズの開発をずっと見てきた人間でもあります。そういう意味では主観的な視線に依るところが大きい本ではあるのですが、今回、あらためて当時のテキストを読み返してみて実感するのは、正直「すごい現場を目撃してしまった!」という客観的な事実です。
ポケモンという生物とそれらが息づく世界が、どのような思考のもとに発想され、構築されていったのか。私は、当事者たちの言葉を散りばめたこの物語が、多くのポケモンファンに驚きを与えるだろうと信じて執筆しました。その価値は、初版の刊行から25年を経たいまも変わらず、いや、それ以上に高まっているはずだと確信しています。長らく入手困難だった本書を、この機会にお手に取っていただけたら幸いです。
<この企画を起案した、書泉グランデ 関根さん コメント>
「書泉と、10冊」のラインナップを検討中、社長より「この本、知ってる?」というチャットがゲーム書籍担当の元に届きました。実は私が書泉・芳林堂書店に入社するきっかけとなったのが、ゲームフリークの名を世に知らしめた伝説の同人誌『ゼビウス1000万点への解法(GF版)』というゲームのベストセラー本で、その歴史に触れた本書も愛読書だった為、ぜひとも復刻したい旨をその場で返信しました。関係者様のお力添えで長らく入手困難だった『ゲームフリーク』が待望の復刊です!なんと表紙は杉森建さんの描きおろし!ぜひ、この機会にお手元にお迎えください
はい、改めてですが、ポケモンが下北沢生まれである事を知り、とても驚いています。お店の1号店や、ミュージシャンや役者がこの街で活動をはじめ誰もが知る存在になる、そういうシーンをこれまでも観てきましたが、ゲームフリークのような会社がこの街から誕生している事実を知り本当に衝撃を受けました。
そういう意味ではウェブメディア『ナタリー』も下北沢で創立、今だとアパレルを手がける『yutori』は下北沢で上場しており、創業期の地としても下北沢は今後注目される存在になると予感しています。というのも、ここ数年で一気に増えたコワーキングスペースやスモールオフィスで、新たなビジネスが続々と躍進しはじめています。この街から大きく成長する企業やブランド、キャラクターが生まれる、2025年はそんな年になると予感しています。しもブロでは、そんな会社やブランドについても、この街のカルチャーとして紹介する予定です。
まずは、この街で世界的に知られるポケモンがいかに誕生したのか知るべく、復刊版「ゲームフリーク 遊びの世界標準を塗り替えるクリエイティブ集団」を予約したいと思います。
「ゲームフリーク 遊びの世界標準を塗り替えるクリエイティブ集団」
販売価格:2,420円(税込)※本体価格2,200円+220円(消費税)
ISBN:978-4-7783-4018-6
判型:四六版 ページ数:未定
概要:田尻智さんの少年時代、TVゲームのミニコミ誌の作成、杉森建さんとの出会い、ゲームライター時代、満を持してのゲーム制作参入、そして世界中に愛される名作『ポケットモンスター』シリーズの誕生と、ゲームフリーク黎明期から成長期まで、アマチュアからプロへと進化を遂げた制作集団の歴史を紐解いた名著、「書泉と、10冊」で待望の復刻!
予約: 書泉オンライン ※予約〆切日 2025年1月31日(金)、商品お届け予定日・店頭発売日:2025年2月末ごろを予定