「こんなに客席で息を止めたのは初めてかもしれない、、、ボクシングに全く興味ない人にこそ見てもらいたい。そんな作品でした。」

昨日、 テン・カウント・ゴング の初日を観劇した直後のツイートです。シークレットイベントの記事にも書いたけど(テン・カウント・ゴング 前哨戦に行ってきた)、正直ボクシングには全然興味がなかったのです。が、観劇後の自分は俄然ボクシングというスポーツ、いや、ボクシングという生き方に興味を持ちました。

今回はチラシにストーリーが書かれていて、芝居的にはそのストーリーに対して忠実に進みます。あ、展開的には「おいおい、お」な部分はありますけど、物語の軸は全くぶれない。テン・カウント・ゴングのWebサイトからフルタさんの言葉を引用させてもらうと、

ボクシングという悪魔に取り憑かれた人たちがいる。
その悪魔を、野獣と化した役者達が、
劇場というリングでお見せする。

これです、これがこのお芝居の全てだと言っていいでしょうね。相手を倒すことだけを目標とするボクサーがいて、そしてそれを支える人がいる。ストレートにボクシングの世界というかボクシングに関わる人間を伝える作品です。

このお芝居の中で注目のキャストはもちろんコウジ有沢さん。元日本スーパーフェザー級チャンピオン、ボクシングのことを全くわからない私でも、この肩書きの意味は理解できます。そして、彼が舞台に現れた瞬間、凄まじい気を感じました。なんだろ、自分がのほほーんと暮らしている空間に、スッと『』が現れたような感覚。息をするのを忘れるくらい、微動だにできないくらい緊張しました。

そして、もうひとり、太田役の工藤さんについて触れざるを得ないです。シークレットイベントで本人も言っていましたが、このお芝居はとにかく彼を見てもらいたいです。本人が高校時代にボクシングをやっていたこともありますが、とにかく今回の工藤さんは完璧にボクサーになっています。ストイックにボクシングに打ち込んでいるその姿から、台詞でもない、演技でもない、なにか強烈な気のようなものがビリビリと伝わってくるのです。

ボクシングのお話なので、打ち合うシーンがあります。迫力があるとかそんな言葉では表現できないものがそこにはありました。実際の試合で3分間打ち合い、僅かのインターバルで12ラウンドやるなんて、、、ボクサーがどんなトレーニングを積んで試合に挑むのか、全く想像できません。ボクサーという人たちが一気に自分からは届かない存在になってしまいました。そう、そのくらいこのお芝居の打ち合いはリアルなのです。芝居中に演技じゃなくて本当にぶっ倒れるんじゃないか、、、自分はそう思っていたし、多くのお客さんはそう感じていたんじゃないでしょうか。このお芝居に出ている11人のキャストは、誰もが気持ちいいくらい全力です(演技という意味ではなく、存在が)。全力でなければボクシングには関わることができない、それがガツーンと伝わってくる、テン・カウント・ゴングはそんなお芝居でした。

ボクシングが好きな方はもちろん楽しめると思います、でも、一番見てもらいたいのは自分みたいなボクシングについて何も感じていないみなさんです。ボクシングと、ボクシングに魅せられた人、そしてそれを支える人、この世界を是非とも感じてもらいたいです。今まで全くボクシングに興味を持っていなかった私ですが、ボクシングの試合を観に行きたいと思ってしまいました。あ、眼鏡萌えな自分には、たまらないお芝居だったということも、最後に伝えておこうじゃないか、ふはははははーっ!(台無しや、、、

【テン・カウント・ゴングPV】

【テン・カウント・ゴング ボイスドラマ】

* 今回はボイスドラマが前半でお芝居は後半なので、観劇される方はぜひボイスドラマを聴いた上で劇場に向かうことをオススメします

ひらさわひさよし&フルタジュン プロデュース公演 第三弾
(第24回下北沢演劇祭参加作品)
【 テン・カウント・ゴング 】
シアター711(下北沢) 北沢1-45-15
2014年2月5日(水)~11日(火・祝)
前売:3500円/当日:4000円
http://hirasawafurutaproject.com/10cg/


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About the Author

クロダマサノブ

クロダマサノブ、もしくは廣田西五です。「予定は未定であって決定ではない」の人で、別名シモキタさん。主にインターネッツ各所や、ライブハウス、サーキット、そして下北沢にいる。愛知県豊川市出身、京都市右京区経由で、普段は世田谷区で生息しているが、突然京都や大阪そして新栄のライブハウスに現れ泥酔し、泣きながらライブを最前列で見ている。要注意だ [Twitter]ymkx

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