柿喰う客「世迷言」@本多劇場

1/29-2/4、中屋敷法仁率いる劇団柿喰う客の『世迷言』が下北沢の本多劇場で公演された。約1年半ぶりとなる最新作は「竹取物語」や「宇治拾遺物語」などの国文学やおとぎ話をモチーフにした作品。篠井英介を客演に迎え、エンターテインメント性の高い舞台で観客を魅了した。

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1/29-2/4まで下北沢の本多劇場で公演されていた柿喰う客「世迷言」を観てきました。

登場するのは帝や姫、鬼や大猿などの昔話らしいキャラクター。国文学がモチーフになっているので話の筋がそもそも理解しやすいという土台が観客側にあり、まったく突飛に思えるストーリー展開もすんなりと受け入れることができました。シェイクスピアなどの古典作品を扱ってきた中屋敷さんの得意とするところだと思います。随所に突然挿入される笑いの要素も、観客を飽きさせず、サービス精神を感じました。

女鬼を演じた篠井英介さん。篠井さんの女形は、一代で築き上げてしまった演芸という印象を受けました。歌舞伎、狂言、など同列に”篠井英介の女形”が来るようなイメージ。長く積み上げてきたであろう美しい型があり、作品全体に深みを出していました。

姫を演じた鉢嶺杏奈さん。可愛らしい声もどす黒い声も自在に操り、役柄に立体感を持たせていました。アフタートークで見せるハツラツとしていて可愛い雰囲気と役とがあまりに違い、いろいろな表情を演じることができそうだなと感じました。

猿使いなどを演じた玉置玲央さんの身体能力はズバ抜けていて、それは安心につながりました。身体がしっかりしているので、声もよく通りのびがありました。そのほかのみなさんも華があり、ひとりひとりが広い舞台に耐えうる存在感を放っていました。

衣装や音楽、舞台美術にもこだわりを感じました。衣装は、役柄と役者の性別が違ったり、入れ替わることが多い本作品のなかで、男性的にも女性的にも感じる紫色を基調にしているのがとてもよかったです。舞台美術はシンプルに見えて、凝っていました。(アフタートークで分かったことですが)客席から見ると、よく分からず動きにくそうな舞台美術ですが、俯瞰してみると漢字の「世」の形に舞台美術が組まれており、神の目線では”「世」の中であくせくしている登場人物たち”が見えるように作られているそう。”猿(去る)”芝居なので、舞台から”去る姿”も美しく見えるように工夫している、という話もありました。

下北沢初進出にして初本多劇場。今後の更なる飛躍は間違いなしですが、柿喰う客がまた下北沢に来てくれると嬉しいです!このあとに 2月8日(土)に石川・北國新聞赤羽ホール、2月14日(金)・15日(土)に大阪・サンケイホールブリーゼを巡演する柿喰う客。こちらも無事成功しますように!

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柿喰う客
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