これまでも何回か下北沢ブロイラーで取り上げている劇団フルタ丸。そのフルタ丸の宮内勇輝さんが客演すると聞いて、下北沢で一番新しい劇場・小劇場B1に行ってきました。

小劇場B1は北沢タウンホールの地下1階にある、だからB1なんだよね

北沢タウンホールだよなぁ、ホントにこんな所に劇場ができたのか?? そんな疑問を抱きつつ、タウンホールの中に入ると、

あ、あるある、看板が出てるよー

このエスカレーターを降りると住民票とかをもらう世田谷区役所北沢出張所がある。役所と小劇場、なんだか不思議な雰囲気だ。

小劇場B1入り口

あー、あるわー、あるある。ここって、前は何だったのだろう。というわけで、劇場に入ります。

入ってすぐに思ったのはハコのカタチが特徴的であること。詳細は図面を見てもらいたいのですが、舞台を挟んで直角方向に客席が2カ所あります。客席が2カ所に分かれているというと、小劇場楽園を思い出しますが、ちょっと違う感じでこちらの方がハコ自体が広いですね。ここも使い方次第では面白い演劇ができそうです。

ハイリンドvol.15 きゅうりの花

と、小劇場B1の話ばかりをしてしまいましたが、肝心のお芝居の話しを。ハイリンド、名前は聞いたことがありますが実際に見るのは初めて。役者4名の劇団で、ほとんどの公演は客演を迎えいれているとのこと。それ以前に、全ての公演の作・演出は外部の方だとか、そういう劇団もあるのですね。今回は演出を予定していた水下きよしさんが急逝、急遽扇田拓也さんが演出されることになったとのこと。ちなみに作はMONOの土田英夫さん、土田さんと言えば先日駅前劇場で行われたMONO第41回公演『のぞき穴、哀愁』を観劇したばかり、なにか縁を感じますな。

さて、公式サイトからあらすじ的なものを引用します。

とある過疎地の青少年文化センターの活動室。
村おこし会議の為に集まった青年会の男女七人。
ライバルの隣村に対抗すべく
出されたアイディアは
古くから伝わる民謡を――。

旗揚げ公演にて土田英生氏の名作
「―初恋」を上演したハイリンドが
4人揃ろい踏みでお送りするのは
土田氏の代表作「きゅうりの花」。

いち、2年ぶりに~♪
さん、4人そろう~♪
ご、ろく、ななで
8いりん10~♪
ソレ、ハイリンド!!

まさに書かれているような状況で物語は進みます。日本のどこかにある地方が舞台、そこにしか無いはずなんだけど日本の各地に同じ様なシチュエーションで存在している地域。隣町に対抗して青年会が企画を考えるわけですが、誰もが本気とはほど遠い微妙なテンションというこれまたどこの地方にもありそうな話し。地方独特の人と人のしがらみと、飛びかう噂、、、もう、ホントにどこかの地方に起きているような話しをそのままここに持ってきたようなお芝居です。

お芝居の中でも時はすすむ、それだけは止められない、時間が進んだなりに物語も進展してゆく。そして、物語はある刻を迎え劇的な幕切れを迎えます。ぶっちゃけ前半はかったるいです。でも、そのかったるさってのがこの物語のリアリティであり、そしてこのお芝居が終わりを迎えるときに活きます。人が生きてゆくというのはこういうことなんだろうなぁ、そんな感覚を覚える作品でした。

ハイリンドの4人、ホントいい味だしてる。役者しかいない劇団だけど、これからもチェックしよう。そして、客演した劇団フルタ丸の宮内さんですが、完全にこの物語の人物になっていた。客演とかそういうのを感じさせない、きゅうりの花という物語のひとりになっていました。よく考えていたら、宮内さんはフルタ丸のお芝居でも毎回その物語の人物であり、宮内さんらしさ的なモノを感じさせない役者さんだった(もちろん、いい意味で)。いつも変わらずの好演、宮内さんがきっかけで観に来たことも忘れてしまうくらいお芝居にとけこんでいましたね。

ハイリンド vol.15 きゅうりの花 パンフレット400円

何となく気になったので、終演後受付で公演パンフレット(400円)を購入。これ、このお芝居を観た人は絶対に買った方がいい。物語の中にも出てくる地元飯が惜しげも無く披露されています、俺もぬって食べます! チーズものせるぞ!(おいおい) キャストの皆さんのよくわかんねープロフィールとか稽古写真なんかも掲載されていますが、何よりも重要なのは演出を予定されていた水下きよしさんの幻のコメント、そして土田さんのコメント、、、このお芝居を感じて噛みしめる上での必須アイテムです。

公演は4月7日(月)まで、公演の詳細は下北沢ブロイラーエンタメページをご参照ください。あ、今日は狙い目らしいっすよ! ハイリンドのツイッターもチェック!

 

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クロダマサノブ

下北沢の音楽や演劇、イベント、そして飲食店などの情報を勝手に紹介。アタラシイ下北沢の魅力をいち早くお伝えします [Twitter]ymkx

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