レビューを掲載しました：［レビュー］シリコン第二回公演「アイニク」松尾英太郎ワールドによって見ることができない世界を観せてくれる
2024年1月16日（火）から21日（日）までの6日間にわたりOFF・OFFシアターにて、シリコン第二回公演「アイニク」が上演されます。
シリコンは第一回公演「こちょう」の作品中に登場した劇団名で、第一回公演を終えその名前を今後の活動に使うと発表。いやー、これはなかなかないパターンで驚かされましたが、そんなシリコンの第二回公演が「アイニク」となります。
《ストーリー》
認知症専門の特別養護老人ホームに一人の女性が入居する。 見当識障害の彼女が入居者の男性と目を合わせると、次第に何かを思い出したように笑いだす。
二人は過去に6畳ワンルームのアパートで同棲していたカップルだった。 曖昧な記憶の断片の旅が始まる。
“見当識障害”とは認知症の症状の1つで、時間や場所、人の認識に障害が生じるもの。今がいつなのか、ここがどこなのか、家族の顔を見ても分からないなどの症状が現れます。でも、そんな症状の彼女が入居だの男性と目を合わせると、次第に何かを思いだしていくわけですね、しかも二人はかつてカップルだったとか。
認知症というとかつて自宅のお隣に住んでいた老夫婦の事を思い出します。とても仲のよいご夫婦でしたが、あるときおじいさんが倒れ車椅子生活になってしまいました。自宅を車椅子でも使えるよう改修し、おばあさんは献身的に支えていましたがおじいさんは結局入院することに。その後はおばあさんお一人で住んでいましたが、徐々に認知症の症状が現れてきました。普段から日常会話を交わす間柄でしたが、徐々に話がかみ合わなくなってきて、しばらくするとこちらの顔も分からなくなってきます。最終的には全く会話が成立しなくなり、施設に入ることになりそれ以来お会いしていません。元気かなぁ。
認知症の人を見ることは日常でよくあるわけですが、認知症の人が見ている世界を知ることはできない。そんなお話なのか全く分かりませんが、認知症の方が登場する「アイニク」という作品でどのような物語が繰り広げられるのか、作・演出を手がける松尾さんが描く世界を楽しみにしています。
出演は、幸田尚子、山中雄輔、篠原友紀（劇団フルタ丸）、古川ヒロシ、そして松尾英太郎の5名。チケットは前売り3900円、当日4000円、1月16日・17日は前半割りとして3700円となっています。また、18日には終演後アフタートークも行われます。チケット予約は、カルテットオンラインにて。
シリコン第二回公演「アイニク」
期間： 2024年1月16日（火）～1月21日（日）
会場： 下北沢OFF·OFFシアター（北沢2-11-8 TAROビル3F）
出演： 幸田尚子、山中雄輔、篠原友紀（劇団フルタ丸）、古川ヒロシ、松尾英太郎
作・演出：松尾英太郎
舞台監督：星真一郎
照明：木村奏太（木村屋）
音響：内野智子
演出部：磯田浩一
制作：上村幸穂
協力：アットムービー、アレ、劇団スパイスガーデン、劇団フルタ丸
公演スケジュール：
2024年
1月16日（火）☆19:30
1月17日（水）☆14:00/☆19:30
1月18日（木）◆19:30
1月19日（金）14:00
1月20日（土）14:00/18:00
1月21日（日）13:00/17:00
※受付開始は開演の45分前 開場は開演の30分前
※ ☆：前半割 / ◆：終演後アフタートークあり
料金： 前売り3900円 当日4000円 ☆前半割3700円 (日時指定・税込/全席自由)
チケット予約： カルテットオンライン